中国・韓国が沖ノ鳥島大陸棚延長に反対する理由

日本が以前より取り組んでいた大陸棚延長申請がついに認められた。

日本の大陸棚拡張、国連が認定 沖ノ鳥島周辺など
レアメタルなど採掘権、主張できる範囲広がる

 政府は27日、国連の大陸棚限界委員会が日本最南端の沖ノ鳥島の北方など太平洋の4海域約31万平方キロメートルを日本の大陸棚として新たに認める勧告を採択したと発表した。国連同委の勧告には拘束力がある。国土面積の8割強に当たる海域が新たに認定され、日本はレアメタル(希少金属)や次世代の天然ガス資源であるメタンハイドレートなどの採掘権を主張できる範囲が大幅に広がる。

長年にわたる大陸棚調査が実ったといえる。しかし、すべての申請が認められたわけではない。

大陸棚31万平方キロ拡大…沖ノ鳥島北方など

 日本最南端の沖ノ鳥島(東京都)の北方など政府が太平洋に設定した4海域で、日本の国土面積(約38万平方キロ・メートル)の約8割に相当する。これらの海底では、レアメタル(希少金属)やマンガンなどの資源が存在する可能性があり、政府は今後、海底探査を進める方針だ。 新たに大陸棚に認められたのは、

〈1〉「四国海盆海域」の大部分
〈2〉「小笠原海台海域」の大部分
〈3〉「南硫黄島海域」の一部
〈4〉「沖大東海嶺(かいれい)南方海域」の一部。

政府は近く政令を改正して大陸棚と定める。

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上記記事の図にあるように一部海域の認定は見送られた。九州パラオ海嶺南部海域がそれだ(他に南鳥島周辺の2海域を含む)。

日本の大陸棚広がる 国連認定 海底資源に採掘権

 今回同委は、沖ノ鳥島を基点とした北方海域に関する申請をほぼ全面的に認める一方、南方海域については「勧告を出すための行動を取る状況にない」と判断を先送りした。中韓両国への配慮も働いたとの見方が出ている。このほか申請していた南鳥島周辺など二海域は認めなかった。

背景には中国・韓国からの反発があったといわれる。

海域延伸一部先送り 中韓反発 高度な政治判断必要

 申請から3年半を経て、国連大陸棚限界委員会で日本の大陸棚延伸が認められた。メタンハイドレート採掘などの海洋権益拡大に加え、沖ノ鳥島が国連機関から島と認定された内容だ。一方、中国と韓国が反発姿勢を崩しておらず、一部海域の延伸が先送りされるなど、課題も残った。

 一方、関係者は同島を起点とする「九州パラオ海嶺南部海域」の勧告が先送りされたことについて、中韓の反発に配慮した可能性を指摘しており、別の政府関係者は「周辺国との兼ね合いもあり、今後の勧告の取り扱いは高度な政治判断になるだろう」と話している。


実際、この勧告採択後に中国と韓国が反論を表明した。

沖ノ鳥島「支持せず」 中国外務省が反論

 中国外務省の劉為民報道局参事官は29日までに、沖ノ鳥島が日本の大陸棚の基点として国連から認められたことに対し、「国際的に主流の見方は日本の主張を支持していない」と反論する談話を出し、同島が「岩にすぎない」との中国の立場をあらためて主張した。


中国「沖ノ鳥島は岩」と持論強調 日本の大陸棚拡大で

 劉報道官は「国際的に主流の見解では、(沖ノ鳥島を大陸棚画定の基点とする)日本の主張は支持されていない」と指摘。「同委員会はまだ日本の大陸棚画定の結果を公表しておらず、日本の説明が何を根拠にしているのか分からない」とした。


沖ノ鳥島:日本の大陸棚基点発表に中国側が異議

 中国中央テレビ(CCTV)も28日夜の報道番組でこの問題を尖閣諸島購入問題と合わせて批判的に報じたほか、インターネット上でも反論の書き込みが増えている。中国政府としても今後、世論に押されて強硬な対応を取る可能性もある。


韓国は中国のように政府として公式なコメントは出していないようだが、反対姿勢は共通のようだ。

日本が大陸棚追加認定を主張、韓国など反発

 国連大陸棚限界委員会は、各国が提出した資料に基づき、地質を調査し、EEZ外の大陸棚が同じ地質かどうかを判断する。その点について、韓国国土海洋部関係者は「大陸棚限界委員会小委員会が日本の提出した地質調査資料に基づき、技術的判断を下しただけで、沖ノ鳥島が島か岩礁かを区別したり、島の領有権を決定したりしたものではない」と指摘した。

日本「国連が日本の大陸棚31万キロを認定」…韓-中「事実無根」と反発

韓国も沖ノ鳥島を島と認定していない。外交部当局者は、「今回、日本が認定されたと主張する沖ノ鳥島の北方海域の大陸棚は、大陸棚限界委員会が沖ノ鳥島を起点にしたのではなく、左右の別の島々を起点にしたものだ」と指摘した。また、「沖ノ鳥島の南方海域を認めないのも、中国との摩擦を意識したのではなく、沖ノ鳥島自体が起点になれない岩であるためだ。沖ノ鳥島を起点にしたEEZも国際法は認めていない」と強調した。



沖ノ鳥島周辺海域は中国のEEZや大陸棚と接してはいない。日本海側の韓国についてはいうまでもないが同様だ。本来は、今回の大陸棚延長で権益の問題が生じるのは海域や大陸棚が接しているパラオとアメリカである。

だがこの二カ国は沖ノ鳥島を基点とする日本の大陸棚に関して反対意見を述べていない。

海上保安レポート2010 特集Web版 「科学の力で海を拓く」~大陸棚限界への挑戦~
5.沖ノ鳥島について ②

 この点に関連して、沖ノ鳥島を基点として延長する大陸棚と一部重複する大陸棚を有する可能性のあるパラオ共和国は将来の大陸棚限界画定に当たっては予断を与えぬよう要請する旨の口上書を大陸棚限界委員会に提出していますが、沖ノ鳥島から延長される大陸棚を含む日本の申請そのものについては異議を唱えていません。

 また、米国も大陸棚限界委員会に口上書を提出し、北マリアナ諸島を基点とする大陸棚が南硫黄島・母島や南鳥島を起点とする大陸棚と重複する可能性を指摘し、米国の大陸棚の限界や将来の二国間の大陸棚の境界決定に予断を与えないよう求めていますが、沖ノ鳥島を起点とする大陸棚については何ら言及していません。

大陸棚限界委員会に対する各国の申請状況
日本の申請(2008年)

米国政府は、この境界画定に影響を与えることなく、大陸棚限界委員会が日本の申請を審査し勧告を行うことについて異議を提起しないということを、日本政府に対して示している。

パラオ政府は、この境界画定に影響を与えることなく、大陸棚限界委員会が日本の申請を審査し勧告を行うことについて異議を提起しないということを、日本政府に対して示している。

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では、中国と韓国はこの大陸棚延長になぜ反対しているのだろうか。

一見中国から遠く離れたように見える沖ノ鳥島だが、かの国にとっては重要な戦略的価値がある。いや、脅威であるといってもいい。

立法と調査 321号(平成23年10月3日)
沖ノ鳥島をめぐる諸問題と西太平洋の海洋安全保障

 中国は、沖ノ鳥島は「島」ではなく単なる「岩」にすぎないとして、同島の周囲に排他的経済水域を設定することに対し異議を唱えている。中国はこうした主張に基づいて、特に2004 年以降、沖ノ鳥島周辺の排他的経済水域内で、我が国の了解なく、海洋調査にとどまらない軍事的活動を行っている。
 最近の動きとしては、2010 年4月、ソブレメンヌイ級駆逐艦2隻を含む計10 隻からなる中国海軍の艦隊が、沖縄本島と宮古島間の海域を通過し、沖ノ鳥島西方海域で大規模総合演習を実施した。

 そればかりではなく、2011 年6月には東電福島第一原発事故による放射性物質の海洋環境への影響調査を理由として、海洋調査船を沖ノ鳥島周辺に派遣した。

 同じ時期に、駆逐艦など計11 隻が、沖縄本島と宮古島間の海域を通過して、沖ノ鳥島周辺の西太平洋で演習を行った。

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関連エントリ:中国が「放射能汚染」調査で派遣する船の正体
沖ノ鳥島ではなく宮城県沖に現れた中国の調査船「南鋒」【追記】
調査船「南鋒」による放射能調査発表、今度は「北斗」が尖閣EEZに

沖縄本島と宮古島の間の「公海」を往復した中国艦隊、艦載UAVを運用

中国がここまで頻繁に沖ノ鳥島周辺海域を調査し軍事演習を繰り返すのは、上記図にある第一・第二列島線と「接近拒否戦略(接近阻止・領域拒否=A2AD)」が背景にある。

 中国は、日本列島から南西諸島、フィリピン、南沙諸島に至る「第一列島線」内の日本海、東シナ海、南シナ海を中国の制海権下に置き、さらには日本本土から小笠原諸島、グアム、オーストラリア西岸に至るラインを「第二列島線」とし、それより西の太平洋において自国海軍による活動の自由を確保することを目指していると指摘されている。
 この背景には、中国が「核心的利益」として位置付ける台湾問題がある。すなわち、台湾有事の際、米海軍の空母機動部隊が台湾周辺海域に駆けつけることが考えられるが、その際、米軍の出撃拠点となるハワイ・グアムと台湾の間の海域、つまり第一列島線と第二列島線との間の海域で自国海軍が各種作戦を遂行できる状況を確保しておき、潜水艦からの攻撃などで米空母の台湾への接近を何としても阻止したい。これが「接近拒否」の意味するところであるとされている。
 そのためには、中国海軍として潜水艦の行動に必要不可欠な海底の地形や水温などの科学的データを収集しておく必要がある。沖ノ鳥島はまさに第一列島線と第二列島線との間の中間に位置する。ゆえに、中国としては、同島周辺海域において軍事的海洋調査を自由に行えるようにしておきたいとの考えがあるとされ、現に中国は、沖ノ鳥島周辺を含む西太平洋海域と当該海域への出口となる宮古島周辺海域では、資源探査のほかに主として海底の地形や水温、潮流などの科学的データを収集していたと指摘されている。
 現在、沖ノ鳥島周辺海域での海洋調査はほぼ終了したとみられており、最近は活動を軍事演習にまで広げている。


つまり、中国は既に米海軍の行動を阻止するために展開するための海洋調査の段階を既に脱しており、実際に阻止のための演習を実施する段階にまできているのだ。この段階になっても調査が不要になることはなく、艦隊運用のために更なる水中環境・海底の調査活動が重要となる。

だからこそ、沖ノ鳥島にEEZと大陸棚延長が認められては困るのだ。図を見ても分かるとおり中国からしてみればここに日本の拠点があること自体、中国の海洋進出とグアム攻撃の障害となる。

既にその意図を隠そうともしていない。

沖ノ鳥礁が島になれば、中国海軍の発展を制限

中国社会科学院アジア太平洋研究所外交・安全研究室の鐘飛騰副主任は、「今回の認められたのは沖ノ鳥礁ではなく、北方の一部の海域だが、日本が沖ノ鳥礁を人工的に島にしようとしていることに、中国は注意する必要がある。沖ノ鳥礁を国連が島と認め、排他的経済水域(EEZ)が設定されれば、中国海軍の発展に大きな打撃となる。中国海軍は発展段階で、この海域を通過するのに日本政府の同意が必要になる」と述べた。

外交学院国際関係所教授、日本研究センター副主任の周永生氏も、「大陸棚は領土の延伸で、大陸棚の拡大によって領土も拡大する。大陸棚と領土は同じような権力がある。ここが日本のEEZと大陸棚になれば、日本の付随的な権力が増す。公海であっても、中国の同海域での行動は制限される」と懸念を示す。

中国は自国EEZでの他国海軍の演習を認めていない。EEZは排他的経済水域という名の通り沿岸国に経済的な管轄権しか認められておらず、演習を含めた軍事活動は公海と同様に行うことができるのが通常の理解だ。だが、中国は天安撃沈事件のあとの米韓合同演習に対し異様なほど反対した。

その一方で日本の周辺海域での演習は通常の訓練の一環と主張している。これが、近年の中国によく見られる国際法のダブルスタンダード、自国の解釈の押し付けのひとつだ。そんな中国でも、自国のEEZで演習を認めていないのに、日本のEEZで演習するわけには行かないという判断があるのだろう。そもそも、その考えの根底が間違っているのだが・・・。

「大陸棚限界委員会が日本の沖ノ鳥礁の大陸棚に対する申請を認めれば、中国は同海域で通常の航行しかできないし、もう他のことはできない」と周氏は語る。

通常の航行以外に何をする気なのだろうか。

また、中国にとってこの海域はオーストラリアや南米から鉱物資源などの戦略物資を輸送する重要なシーレーン(海上交通路)でもある。それだけではない。ここには台湾問題も絡んでくる。

 中国は、中東からの輸送ルートは日本と同様マラッカ海峡から台湾海峡までを通過するルートを使用しているが、台湾有事ともなれば、台湾周辺ルートは使えなくなる危険性が高い。その際の代替ルートとしても沖ノ鳥島周辺を確保しておく意味があるという。

 また、沖ノ鳥島周辺では台湾の漁船が違法操業していることが多い。中国にとっては「自国の台湾地区住民」の権益を守るという意味もある。

人工島に大陸棚申請の資格なし 国連は日本の行動を正すべき

日本メディアが伝えたとおり、国連の大陸棚限界委員会が沖ノ鳥礁に関する処理結果を日本に明かし、中国に知らせなかったとすれば、公正さを欠くことになり、責任を追及する必要がある。沖ノ鳥礁から最も近いのは中国の台湾地区で、中国の利益と密接に関わっている。国家利益に関わり、沿岸国でもある中国は処理状況を知る権利がある。そのほか、中国だけでなく、韓国も沖ノ鳥礁を島にすることに反対している。大陸棚限界委員会は、この問題の研究と認可を日本だけに伝え、その他の沿岸国の要求と立場を無視してはいけない。


岩をコンクリートで固め人工島とする手法は、中国のほうがすごいのだが。

南沙永暑礁海洋観測ステーション(写真集)

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南沙諸島の中ほどに設けられた永暑礁海洋観測ステーション(4月3日撮影)

この沖ノ鳥島周辺でも中国が資源開発に乗り出すのではないかという懸念がある。

中国は沖ノ鳥島周辺で資源採掘を開始する

 海洋覇権を目指す中国の圧力は強まりこそすれ、弱まることは絶対にない。この点についていささかも幻想を抱くべきではない。その中国の標的の一つになっているのが西太平洋の沖ノ鳥島だ。

 東京から南へ約1700キロメートルの西太平洋上にあり、米国オアフ島のホノルルとほぼ同じ緯度にある日本最南端の沖ノ鳥島の周辺には天然ガスを含むメタンハイドレードや希少なレアアースなどを含む高品位のコバルトリッチクラストが大量に存在していることが期待されている。

 中国はすでに十分なデータを集めたはずだ。沿岸諸国の抗議や非難を無視しての海洋調査の続行とそれに続く資源探査の強行、そして資源探査や施設保護を名目とした海軍艦艇の出動…。東シナ海のガス田開発の例を挙げるまでもない。中国が沖ノ鳥島の周辺海域で資源探査に乗り出しても何の不思議はない。


だが、中国が重視しているのは安全保障上の価値であり、軍事的な海洋調査である。軍事的な海洋調査と資源探査は、一見同じ調査に見えても、使われる機材や手法が異なる場合もある。中国が、資源獲得の意図があるとしても即座に開発に乗り出すのは難しいだろう(将来的に考えているということでは、今回の大陸棚延長に反対していることも関連するのだろうが)。

立法と調査 321号(平成23年10月3日)
沖ノ鳥島をめぐる諸問題と西太平洋の海洋安全保障

ただし、急峻な海山の頂上に位置する沖ノ鳥島周辺の海域は水深が深いため、実際に海底の資源開発にまでこぎ着けるのは容易ではないと言われる。それゆえか、中国にとっては、むしろ安全保障面からの関心の方が強いようである。


資源探査が困難なのは日本も同様であるが、日本には大陸棚延長申請のための地殻構造探査やサンプル採取で一日の長以上のものがある。延長が認められたからといって漫然とせずに、開発を進めるべきだろう。

拡大認定の大陸棚、海底資源探査へ準備急ぐ 政府

 政府は国連の大陸棚限界委員会が太平洋の4海域約31万平方キロメートルを日本の大陸棚と新たに認める勧告をしたのを受け、同地域の海底資源の探査に向けた準備を急ぐ。国連海洋法条約を批准していない米国などと協議するほか、国内手続きを進めて境界を画定し、できるだけ早く開発権を得たい考えだ。

 外務省の横井裕報道官は28日「我が国の海洋権益拡充に向けた重要な一歩だ」との談話を発表した。国土交通省は海洋調査を念頭に、沖ノ鳥島や南鳥島の岸壁などを今後5年間の社会資本整備重点計画に盛り込む方針だ。ただ一気に本格的な探査に入ることには、財政上の負担とのバランスで慎重論もある。


ちなみに、中国は沖ノ鳥島を「島」とは認めていないものの、日本の領有権に異論はなく周辺のの領海も認めている。


一方、今回の大陸棚延長について中国と歩調を合わせて反対しているのが韓国だ。既に「共闘」関係にあるといってもいいだろう。

宝の島 権益争奪戦 日本最南端・沖ノ鳥島 大陸棚拡大 認定 中韓共闘の可能性も

 今回の認定に中韓両国は神経をとがらせている。日本が08年11月に沖ノ鳥島、南硫黄島(東京都)などを基点に太平洋上の7海域の約74万平方キロの大陸棚拡大を求める申請をした際も、中韓両国は「沖ノ鳥島は岩であり、大陸棚を設定する基点となる島ではない」と異議を唱えた。

 「岩」と認定されれば日本は12カイリの領海しか設定できない。そこから先は公海で「人類共通の資源」(韓国外交通商省当局者)となるため、どの国も資源の探査活動や開発ができるわけだ。

 韓国側は今回の勧告がこの海域を日本の大陸棚とは認めていないとの立場だ。

 一方、中国の事情には軍事的な思惑も絡んでいる。沖ノ鳥島が沖縄と米領グアムを結ぶ中間点に位置しており、日本の権益が確保されれば「周辺海域で中国艦船が動きにくくなる」(日中関係筋)と警戒感を隠さない。

 日中韓3カ国は5月13、14の両日に北京で野田佳彦首相、中国の温家宝首相、韓国の李明博大統領による首脳会談を開催する見通し。外務省幹部は「会談で今回の大陸棚の問題は議題にならない」と指摘するが、中韓が何らかの形で日本の資源開発をけん制する可能性はありそうだ。


だが、韓国が反対する理由はよくわからない。中国にとっては安全保障上の理由があるのは明確だが、韓国はこの海域に安全保障上の懸念も経済的な権益もないように思えるからだ。

 むしろ「離於島/蘇岩礁」の問題などから考えれば、日本の姿勢を支持して中国に対抗したほうが自国にとっても利益となる。

 離於島は韓国の「島」とされているが、実際のところは常時海面下にある暗礁である。韓国はこの「暗礁」をさすがに自国領土とはしていない(領海を設定していない)が、EEZを設定し周囲に海洋観測施設を建設している。当然、中国はこうした動きに反対しつつも近年まで大きな動きを見せていなかった。

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 だが、最近になって周辺での中国海監の動きが活発になるとともに、韓国への黙殺姿勢を変化させつつある。

関連エントリ:北朝鮮、中国、日本の三面で海洋権益確保に挑む韓国(2)

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韓国海洋警察警備船と中国海監
離於島/蘇岩礁では尖閣諸島周辺や南シナ海と同様の睨み合いが行われた

韓国もこうした中国の動きを警戒している。

関連エントリ:韓国の「竹島」場外乱闘と海警大型ヘリ導入計画
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済州海上警察署と西帰浦(ソギポ)海上警察署の隊員が、不審者が離於島科学基地に接近、上陸するという状況を仮定して訓練をしている(写真=写真共同取材団提供)。



東シナ海めぐり中国が突然の強硬姿勢、その意図は

中国は、2006年から離於島を「蘇岩礁」という中国式の名称で呼び、自国の管轄水域だと主張してきたが、さほど強く叫んでいるわけではなかった。ベトナムなど東南アジア諸国との間で南シナ海の領有権紛争を抱えている上、日本とは尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題で対立している状況で、さらなる戦線拡大は望ましくないというのが内実だった。

しかし昨年半ば以降、こうした中国の態度に変化が見られるようになった。海洋監視船を派遣して巡察活動を繰り広げ、これを国営メディアを通じ報道することで、この海域が中国の管轄水域だと積極的にアピールしている。中国国営の『法制日報』電子版は今月2日、海洋監視船「海監66」の同乗ルポを掲載し「蘇岩礁の海域は古来より、山東・江蘇・浙江省など中国の5省の漁民たちが操業してきた場所。韓国は03年、この場所に不法に海洋科学基地を建設したが、このような一方的な行為に対してはいかなる法律的効果もない」と主張した。

中国の態度が変わったことについて、専門家らは、中韓両国間で進められている海洋境界画定会談で、優位に立つ狙いがあると分析している。離於島は、韓国南端の馬羅島から南西に149キロ離れているが、最も近い中国側の有人島・余山島からの距離は287キロになる。両国のEEZが重なる場所にあるが、韓国側にはるかに近い。その上、03年に韓国は、この場所に海洋科学基地を建設した。中国は、離於島が自然に韓国の管轄水域として認められることを懸念し、紛争地域となるよう誘導しているというわけだ。


そして3月にも韓国と中国の間で緊張が高まった。

韓国と中国 離於島の管轄権めぐり外交摩擦

 中国国家海洋局の劉賜貴局長(閣僚級)は3日、国営通信・新華社とのインタビューで、離於島は中国の管轄海域にあり、監視船と航空機による定期巡察の対象に含まれていると述べ、離於島管轄権問題を提起した。
 中国は断続的に離於島海域に対する管轄権を主張してきたが、同島が定期巡察の対象に含まれていると明言したのは初めてで、注目されている。

領土紛争再発か…韓国、中国の離於島の管轄権主張報道に懸念

政府当局者は、「離於島は領有権問題ではなく排他的経済水域(EEZ)画定に関する問題。事実確認後に精巧で厳重にこの問題を扱っていくだろう」と話した。

この問題は中国の海洋支配権強化の動きと脈を同じくする。中国は離於島だけでなく南シナ海・東シナ海の数十個の島に対する管轄権を主張し、武力示威を通じて周辺国を圧迫している。中国は昨年7月に離於島海域に官公船を送り沈没した船舶の引き揚げ作業をしていた韓国船舶に作業中断を要求し、12月には3000トン級の大型巡察艦「海監50号」を東シナ海に投じ離於島海域まで巡回すると明らかにした。

2003年に離於島に海洋科学基地を建て「実効的支配」という有利な位置を先取りした韓国とのEEZ交渉に備えた次元という分析もある。EEZは各国沿岸から200カイリ以内のすべての資源に対し独占的経済権を認める国連海洋法上の水域だ。しかし韓中両国の間の海は400カイリに満たず重なる部分が出てくる。

韓国は中間線を境界水域とすべき主張する。この場合、馬羅島(マラド)から149キロメートル離於島は韓国のEEZに含まれる。これに対し中国は海岸線の長さ、大陸棚の延長線などを考慮して画定しなければなければならないと主張する。

李大統領、韓国の離於島管轄を強調「中国と紛争おきれば…」

李明博(イ・ミョンバク)大統領は12日、中国の離於島(イオド)管轄権主張と関連し、「結果的にどんな形態でも大韓民国の管轄に入ってくる。中国政府もこれを常識的にわかるだろう」と強調した。韓国新聞放送編集者協会がソウル教育文化会館で主催した「大統領と編集・報道局長討論」でだ。離於島が馬羅島(マラド)から149キロメートル、中国からは最も近いところでも272キロメートル離れている点を根拠に中国の管轄権主張に反論したものだ。李大統領は、「(この地域で)紛争が起きるなら韓国経済に致命的影響を及ぼしかねず鋭敏に反応するほかない」とも述べた。


この問題は韓国が済州島で進める海軍基地建設にも深くかかわっている。

[社説]海軍基地反対者たちは、中国の「離於島管轄」主張は知っているのか

次第に強まる中国の領有権主張に対抗するためにも、済州(チェジュ)海軍基地は必ず必要だ。中国は、南シナ海では東南アジアの国々と、尖閣列島(中国名・釣魚島)では日本と紛争中だ。離於島で問題が発生する場合、韓国海軍が釜山(プサン)から出動すれば23時間、寧波から出発する中国東海艦隊は18時間がかかる。済州海軍基地が完成すれば、韓国は8時間で現場に着くことができる。軍作戦で出動時間は勝敗を左右する決定的な要因となる。

済州海軍基地は、韓国の貿易における海上輸送量の90%以上が通過する済州航路を保護するためにも、切実である。離於島付近海域には、最大で1000億バレルの原油と72億トンの天然ガスが埋蔵されているものと推定されている。中国が昨年7月、離於島周辺に官公船を送ったのに続き、管轄海域だと主張している背景には資源確保への思惑もある。

また、中国のほうでもこの問題が「尖閣諸島」のような摩擦に発展することを懸念しているようだ。

蘇岩礁問題、釣魚島を教訓に事前の準備を

ただ、中国海洋発展研究センターの郁志栄研究員は12日、環球時報の記者に、距離的な遠い近いは蘇岩礁の帰属を区分する主要な根拠にはならないと指摘。海岸線は海島岸線と大陸岸線の2種類にわけられる。海島岸線は無効或いは半分有効で、その区分的地位としては大陸岸線には及ばない。韓国が根拠としているのはまさに海島岸線である一方、中国側の根拠は大陸岸線で、国際慣例の多くが採用している原則でもある。

中央党校国際戦略研究所の朝鮮半島問題に詳しい張瑰氏は12日、「蘇岩礁問題は釣魚島(日本名・尖閣諸島)のような過度な正面衝突はまだない」と指摘。しかしこれも中韓の懸念要因となっている。韓国メディアは、海洋区画に関する交渉を早期解決するべきと政府に迫っている。それは少しの不注意で、蘇岩礁も第二の釣魚島になる可能性があるからだ。吉林大学国際政治学部の王生教授によると、蘇岩礁という隠れた問題が、韓国の民族主義感情の高揚とメディアの宣伝で徐々に浮上してきている。中国は釣魚島を教訓に、理論研究と対応策を事前に準備する必要がある。



 その後、韓国ではこの問題について自国に有利となる海洋法の判例が出されたと報じられた。

「離於島管轄権」、韓国に有利になった

中国が最近、離於島(イオド)を巡る管轄権を主張しているなか、国際海洋裁判所が韓国に有利な海洋境界画定原則を適用した判決を下した。

同裁判所は、「これまでの判例と同様に、両国の沿岸から暫定的な等距離線(隣り合わせの両国の沿岸に沿って、同距離にある点をつなげたライン)を引いた後、くぼんだ海岸地形のような関連事情を考慮して調整するものの、200海里以内の境界画定では、堆積層のような地質学的要素は考慮されない」と決定した。

これは、韓国が中国との海洋境界画定の時、「中間ライン原則」を主張してきたことと軌を一にする。今回の判決を適用すれば、離於島は韓半島最南端の馬羅島(マラド)から81海里(149キロ)、中国最東端の童島から133海里(245キロ)離れており、韓国の海域に属することになる。

もっともこれは、バングラディシュとミャンマーの間の中間ラインの問題であり、韓国と中国の間に直接的に関わってくるものではない(韓国と中国両国が国際海洋法裁判所に付託しない限り)。

それよりも重要な、今回の日本が行ったような大陸棚延長の申請は遅れに遅れているのだ。

国連への大陸棚報告書、韓国が3年も提出せず(上)

 東シナ海一帯の大陸棚の管轄権をめぐり、韓国と対立している中国と日本が2009年にそれぞれ数百ページにも及ぶ「大陸棚報告書」をまとめ国連に提出したのに対し、韓国政府はわずか8ページの報告書を提出するにとどまり、本報告書の作成作業が3年目に突入したことが18日までに分かった。

 これまで中国は、済州島南西沖の離於島が自国の管轄する大陸棚の延長線上にあるとの主張を強めてきた。また、日本は石油と天然ガスが豊富にあり、「アジアのペルシャ湾」と呼ばれる沖縄付近の韓日共同開発区域(JDZ)での共同開発を拒否している。

国連への大陸棚報告書、韓国が3年も提出せず(下)

 これについて、外交通商部は「大陸棚報告書は提出期限が決まっているわけではない。韓国も予備報告書を提出し、正式な報告書を提出する権利を確保しており、年末あるいは来年初めに報告書を提出すればよい」と説明した。

 一方、朴議員が入手した資料によると、全羅北道群山沖にある海盆が韓国の大陸棚に直結しているにもかかわらず、中国がそれを「南黄海海盆」と呼び、石油の試掘を行っている事実も判明した。


このように中国との摩擦があり、沖ノ鳥島よりも厳しい状況にある「離於島」を確保するためには、日本と協力し大陸棚延長認定にどの程度の調査が必要なのか知る必要があるのは明らかだろう。

 だが、韓国は中国とともに日本を非難する立場を選んだ。

 こうした態度の背景には、韓国が先に行われたIHO総会において日本海呼称問題の「東海併記」を目指していたことが関連していると思われる。

東海併記「事実上失敗」…IHO総会で紛争化を目指す=韓国

 韓国が「東海」を主張する日本海の呼称問題をめぐり、韓国政府は4月23日にモナコで開催されるIHO(国際水路機関)総会で、日本海の単独表記の阻止に全力を挙げるという。韓国メディアは「日本海と東海の併記は事実上失敗した」とする政府関係者の認識を元に伝えた。

  韓国政府が日本海の「東海」表記を主張したのは、1997年開催のIHO総会からで、今回の総会に向けて「東海」の併記を強く主張したがその主張はIHO実務協議で合意に至らなかった。韓国の政府関係者は第4版『海洋と海の境界』での「東海」の併記は霧散したことを明かし、「最低限日本海の単独表記だけは阻止」「東海表記問題を紛争化すること」を目標に掲げた。

  韓国メディアは同政府関係者の発言を紹介しつつ、東海併記が事実上困難になったため「(政府は)実効性のある外交力の不在」という非難を免れない」と伝えた。


「東海」表記、日本海との併記はなるか IHO総会開幕

加盟国の間では、「東海と日本海をめぐる論議のために『大洋と海の境界』の改訂版が遅れることは問題だ」として、同問題の採決を求める日本側の主張に同調する声が出ている。しかし韓国側は、「当事国間で意見が食い違う敏感な懸案を採決に付すことはできない」と説得している。

政府はこの懸案が採決まで進んだ場合、東海併記が貫徹されずに改訂版が発行される可能性もあると見て、これを阻止することに外交力を集中してきた。

白芝娥(ペク・ジア)外交通商部国際機構局長を首席とする韓国代表団は、先週末モロッコに到着し、78ヵ国のIHO加盟国に対して最後の説得作業を行った。外交部当局者は、「東海を併記できなければ、改訂版も発行してはならないというのが、政府の確固たる立場だ」と明らかにした。


当初の日程ではまとまらず(というか、韓国が一方的に主張しているだけなのだが)、結論は25日の追加協議まで持ち越された。

IHO総会「東海」表記の行方は?議論は25日再開

 韓国代表団はS-23改定問題を話し合った初日の会合で、この海域は2000年以上「東海」と呼ばれ、現在も世界的に通用すると指摘しながら正当性を強調。改正版発行時には併記するよう主張した。首席代表を務める白芝娥(ペク・チア)外交通商部国際機構局長は「表記問題の根本的な解決に向け、当事国間の協議に努める」としながらも、当事国で合意に至らない状況では併記が最善策と説明した。韓国側はまた、地名で合意できない場合、別の名称もすべて用いるというIHOの記述規定と国連地名標準化会議の決議にも言及した。

 一方の日本代表団は、「日本海」が国際標準として長年用いられており、改訂版も現行通りにすべきとの立場を堅持している。また、「東海」は国際的に通用する名称ではないと主張した。 


しかし、韓国の目論見は外れた。(当然のことながら)「東海併記」は実現しなかったのである。

「東海」併記は見送り=「日本海」単独表記を維持-国際水路機関

23日からモナコで開かれている国際水路機関(IHO)総会で、海図集の改訂をめぐり、韓国が日本海に「東海」を併記するよう要求したが、議論がまとまらず、2017年の次回総会に持ち越しとなった。「日本海」単独表記の現行版が維持される。韓国の聯合ニュースが26日伝えた。 


韓国はありとあらゆる手を使って影響力を与えようとしていたがそれらは効果がなかったといえる。

韓国人学者が「日本海」無効論提起 海図集のミス指摘
米連邦議員の「東海併記」支持増える
「東海」圧力は組織的か 米ホワイトハウスHPダウン問題

一方で、今回は併記が認められなかっただけで韓国の主張そのものは否定されていないとも言っている。

IHO総会 「東海」表記問題の結論出せず終了(4月27日)

 韓国代表団によると、現行版を部分的に改定しようという日本の提案は、前日の会議で否決された。この日も特段の決定はなく、「日本海」と単独表記する改定は不可能になったという。

 韓国の首席代表を務める白芝娥(ペク・チア)外交通商部国際機構局長は「韓国側の立場を支持する加盟国が増えた。S-23の改定を通じた『東海』併記こそが妥当とする韓国の主張が一層力を得ることになった」と話した。

「日本海」の単独表記案、賛成は日本の1票のみで否決=韓国 

日本側は1953年の第3版に基づいて、合意された内容のみを修正して第4版を出そうと提案。論争が続いている東海部分は、第3版の日本海単独表記のままでとの主張だった。しかし、採決では日本だけが賛成票を投じ、残りの77カ国は、反対あるいは棄権した。結局、日本が出した案は上程さえされないまま廃棄された。


が、それは負け惜しみに過ぎないだろう。韓国内でも批判されている。

【コラム】東海表記問題、「半分成功した」とは恥ずかしい

 IHO総会の今回の決定が、日本の「オウンゴール」によるものだという声も心に留めるべきだ。日本は、これまで合意した部分についてだけでも部分的改訂を実施すべきと安易に提案したが、結局は否決されて恥をかいた。韓国政府はこの決定を根拠に「IHOで今後『日本海』の単独表記案が採決されるのは不可能」と断定した。だが、次の総会で日本が、親日傾向の強い国家を抱き込んで類似の内容を提案した場合、再び否決されると断言できるだろうか。

 結局、今回の総会で韓国が得た成果は、IHOの次期定期総会まで5年の期間を稼いだだけといえる。政府当局者が話した通り、韓国政府が日本と合意に至っていない内容を提案していれば、それも同様に否決されていた可能性が高い。

 韓国は国連に加盟した翌年の1992年から「東海」「日本海」併記に向けて注力してきた。外交通商部には、この東海表記問題を専門に扱う「国際表記名称専任大使」も存在する。東海に関わる政府関連各省庁には必ず専門の担当者がおり、東北アジア歴史財団をはじめとする関連機関が支援活動を行っている。過去20年にわたり政府が総力を挙げて取り組んできたにもかかわらず、「東海」単独表記どころか「東海」「日本海」の併記にすら持ち込めなかった今回の結果を「半分は成功した」と評価するのは、実に恥ずかしいことだ。


今後は電子海図で「東海」表記の拡大を目指すという。

「東海」表記の電子海図普及へ 韓国政府が方針

 国土海洋部は30日、国内のIT技術を活用した電子海図の開発を通じ、東海が表記された電子海図の市場シェア拡大に力を注ぐと明らかにした。

 23~27日にモナコで開催された国際水路機関(IHO)総会では、IHOの海図集「大洋と海の境界(S-23)」の無用論が提起され、一部の加盟国は「電子海図が発展している状況でS-23は意味がない」と廃刊を主張した。

 紙海図の場合、地名表記はIHOの決定に従わなければならないが、電子海図は製作の権利が沿岸国にあるため、海図には沿岸国の地名が表記される。沿岸国の許可がない限り地名は修正できない。



ここまで日本と「海の問題」で対立してしまった以上、自国の状況と共通する部分・参考になる部分があったとしても日本側に着くことはできないという判断が働いたのかもしれない。特に韓国外交筋には沖ノ鳥島の問題を竹島と結び付けて考える人物がいるようだった。

日本、沖ノ鳥島に大規模施設建設を推進
領土編入の意図あらわに

 日本は、沖ノ鳥島の周辺約42万平方キロを、自国の排他的経済水域(EEZ)だと宣言している。日本が大規模施設を建設するのは、人間の住居および独自の経済活動を維持できない場合、島と認められず、EEZや大陸棚を設定できないという国際海洋法の規定を意識したからだ。東京のある外交消息筋は「日本は、韓国が独島(日本名:竹島)に建物を建設することに必死で反対する一方、自分たちはEEZを確保するために巨額の資金を投じ、各種の施設を作ろうとしている」と語った。



実際にそういう意図があったかどうかは知る由もないが、今回の韓国の態度はIHO総会での恨みを大陸棚延長への反対で晴らすという「江戸の仇を長崎で」という形となった。国際共同の遺産が減るなどといっているが結局のところ、日本だけが資源を得るということが許せないだけだろう。

日本「国連が日本の大陸棚31万キロを認定」…韓-中「事実無根」と反発

現在、公海上の大陸棚は国際海底機構の加盟国が共同管理しており、開発利益が生じた場合は分配する。沖ノ鳥島を起点にした海と大陸棚が日本の管理下に入れば、それだけ国際共同の遺産が減ることになる。特に、沖ノ鳥島を起点にしたEEZが日本の区域に認定されれば、周辺国はこの海域で科学調査をする時も日本の許可を受けなければならない。


だが、こうした日本憎しの姿勢が自国の立場をどんどん不利なものとしていることに気づくべきだ。もっとも、日本にとっては韓国の同調などなくてもいいのだが。







オマケ:韓国側としては今回の大陸棚延長と戦前の領土拡大方針を結び付けたいようなのだが・・・国連海洋法条約(UNCLOS)が作成されるまで排他的経済水域は存在しませんよ?(前身たる漁業専管水域を日本は1977年に設定。EEZに繋がる概念が国際的に確立したのは、戦後1950年代以降のことである)。

中国よりも広大な日本のEEZ、その理由とは

日本が海洋領土を大幅に広げることができた秘密は、他国より先に無人島の軍事的・経済的価値を把握したからだ。19世紀末、韓国が鎖国か開国かで論争を繰り広げていたころ、日本は必死に無人島を自国領に編入していた。

 その代表例が、日本最東端の領土となる南鳥島。ここは日本本土から1800キロも離れた、南太平洋の絶海の孤島だ。ペリー提督率いる米国艦隊によって1853年に開国した日本は、明治維新を経て、無人島の重要性に気付き、争奪戦に乗り出した。日本政府は1896年、南鳥島に開拓団を派遣し、98年に自国領だと宣言した。標高9メートル、面積1.51平方キロ(約46万坪)に過ぎない島だが、この島を保有することで、国土面積(38万平方キロ)よりも広い43万平方キロのEEZを確保した。


【萬物相】海洋領土戦争

1879年、日本は軍隊もなかった琉球王国をわずか500人の兵力で占領し、日本領の「沖縄」とした。日本が得たのは、大きさが済州島の3分の2、面積1207平方キロの島に過ぎなかったが、真の狙いは、中国が太平洋に進出する沖縄周辺海域140万平方キロだった。日本は、1898年には太平洋上の孤島、南鳥島を領土に編入し、日本の総面積38万平方キロより広い43万平方キロの排他的経済水域(EEZ)を確保した。

1898年には排他的経済水域という概念そのものが存在していません。

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tag : 沖ノ鳥島 大陸棚 海洋調査 海底資源 海洋資源 韓国 海洋警察庁 中国 日本海

2012-05-05 : 沖ノ鳥島問題 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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