スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このエントリーをはてなブックマークに追加
-------- : スポンサー広告 :
Pagetop

海巡01がLRAD搭載。中国海事局も海洋権益確保へ

今日、ついに日中間の海洋危機管理メカニズム構築を目指した「日中高級事務レベル海洋協議」が開催される。

日中海洋協議、16日に初会合 不測の事態に備え

 日中両政府は16日、東シナ海などでの不測の事態に備え、日ごろから意見交換する枠組みとなる「日中高級事務レベル海洋協議」の初会合を中国浙江省杭州で開く。事故発生時の対応や海難救助について話し合う。

 先の日中首脳会談が見送られるなど両国間でぎくしゃくした事態が相次ぐなかでの開催。中国外務省の洪磊副報道局長は15日の記者会見で「両国の海洋当局が円滑に意思疎通できるプラットフォームになることを希望する」と語った。

「不測の事態」「事故対応」「海難救助」とオブラートに包まれた言い回しをしているが、要は「衝突時」の対応と連絡体制の確立である。この「衝突」は尖閣諸島沖の漁船衝突のような文字通りの「衝突」だけを指しているのではない。両国が一番懸念しているのは、あの漁船衝突のような双方にとって予期していなかった事態が緊張関係を生み出し、双方の海上警備機関が睨みあい、行き違いによって「武力衝突」のような状況に陥ることだろう。

 日中間で初めての枠組みとして報じられているが、連絡体制そのものは以前にも試みられている。しかし、そのいずれもが事前通報制度のように形骸化しているのが現実だ。

海上保安庁と中国国家海洋局の話し合いについて

平成19年7月20日

この話し合いは、これまでの東シナ海等に関する日中協議において、東シナ海における不測の事態に備えた連絡メカニズムについて、各々のカウンターパートを照合しつつ政府全体の連絡体制を充実させる第一歩として、海上保安庁と中国国家海洋局との間で話し合いを行っていくこととなったことを踏まえて行われたものである。今次話し合いにおいては、互いの所掌事務等についての説明等を行うことで、相互の理解を深めることができた。

関連エントリ:中国海監総隊と東南アジア各国海軍の増強レース
中国の尖閣「棚上げ」の裏で進む、海事機関の「尖閣海域常態化」

 今回のメカニズムの構築自体は中国からの提案もあって実現したのだが、いざ始まってみると案の定中国側は乗り気ではなかったようだ。

「海」めぐる信頼構築へ=関係緊張の中、尖閣も議論か-16日に初協議・日中

 日中関係筋は「中国はひっそりやりたい意向だ」と語り、中国側は主権問題での譲歩に反発する国内世論にも神経をとがらせており、海洋協議自体の継続を危ぶむ見方もある。
 同協議は2010年の中国漁船衝突事件で両国関係が悪化したことを受け、昨年12月の日中首脳会談の際に創設で合意。今月13日の野田首相と温家宝首相との会談でも「海洋関係機関間の信頼醸成に期待する」ことを確認した。
 同全体協議は局次長級で年2回開催される予定。日本側は山野内勘二外務省アジア大洋州局参事官、中国側は易先良外務省国境・海洋事務局副局長ら双方の海洋関係機関幹部らが出席する。


さらに中国側は国内メディアで出席者や内容などを一切報道しないつもりのようだ。

日中、不測の事態に備え初の「海洋協議」

 日本側は、外務省の山之内勘二アジア大洋州局参事官を中心に防衛省や、海上保安庁などの担当者が出席した。中国側も外務省、国防省、国家海洋局などから担当者が出席したとみられるが、中国側は出席者や協議内容など「非公開」として警戒感ものぞかせた。


日本側は「話し合い」「信頼醸成」と考えているのだろうが、中国にとってはそうではない。これは「戦い」であり、協議以前から「開戦」していたようだ。

尖閣諸島巡り日中首脳が応酬

中国が領有権を主張している沖縄の尖閣諸島について、東京都の石原知事が購入する意向を表明してから初めての日中首脳会談が行われ、温家宝首相は、中国の核心的利益と重大な関心事項を尊重するよう求め、日本側をけん制しました。
これに対し、野田総理大臣は尖閣諸島周辺での中国の海洋活動を批判し、日中間で応酬となりました。

この「確信的利益」という表現は「チベット」や「台湾」のように、「血を流してでも」譲れない権益を指している。つまり尖閣諸島を(警察力も含めた)武力を持って制圧すると示唆しているといってもいい。

温首相尖閣発言 「核心的利益」は穏やかでない(5月16日付・読売社説)

 「核心的利益」とは中国が絶対に譲歩できない国家主権や領土保全などに用いる言葉だ。これまで台湾やチベット、ウイグルなどに使ってきたが、近年は南シナ海にも使用しているとされる。

 中国政府は、この表現を尖閣諸島に公式に使った例はない。だが、今年1月、共産党機関紙「人民日報」が、初めて使用した。
 温首相の今回の発言は、「核心的利益」と「重大な関心事項」をひとくくりにすることで、尖閣諸島が「核心的利益」とも読み取れるように意図したものだろう。
 尖閣諸島に関し、東京都の石原慎太郎知事の買い取り構想や日本政府による無人島命名に、中国国内で反発が広がった。そのことが念頭にあるようだ。

 海洋権益の拡大を図る中国政府が、従来以上に領有権を主張する方針を鮮明にしたと言える。

だが、実際は「重大な関心事項」と纏めたことによって、表現をぼかしていると見ることもできる。

「核心的利益」めぐり食い違い

 「核心的利益」とは、どんな代償を払っても守らなければならない決心を示すときに使われる中国の外交用語。武力行使も躊躇(ちゅうちょ)しないという意味がこめられている。チベットや台湾、新疆の独立問題を言及するときに使われてきた。

 ただ、中国には尖閣諸島を「核心的利益」と断定できない事情がある。日本が実効支配している尖閣諸島でこの言葉を使いながら、何も行動を起こさなければ「核心的な利益」の持つ迫力が弱まり、台湾やチベット問題の重要性を軽減してしまう恐れがあるからだ。


これは国内的なバランスをとるためなのかもしれないし、国民感情が必要以上に加熱し、より過激な行動を求めたり、ひいてはそれを実行しない政府に批判が向いたりするのを警戒しているのかもしれない。一方で、権力移行期の不安定な時期に国内を引き締めるために、強硬な行動に出る危険性も否定できない。


 どちらにせよ、中国は「信頼醸成」の協議を行う一方で、海洋権益確保のための実力を整備しつつある。

中国、来年36隻の海洋監視船を完成

10日付けの中国英字紙チャイナ・デーリー電子版によると、中国海監総隊の関係責任者は9日、取材に答え、2010年に建造を決めた36隻の海洋監視船が2013年に竣工する見込みで、中国の海洋権益を守る力が大幅に高まると強調した。



中国、監視船を36隻増強 周辺国との対立激化で

 海監総隊は昨年5月時点で約300隻の監視船を保有しているが、東シナ海や南シナ海で周辺国との対立が激化する中、中国が主張する権益が侵害されないよう監視態勢の強化を急ぐ。
 新たに投入する36隻のうち7隻は1500トン級、15隻は1千トン級の大型船で、600トン級の14隻は既に建造を始めている。監視船は海沿いにある14の省・直轄市・自治区に配置する。


これは以前報じられ、旧ブログでも何度か言及した3期工程のことである。

関連エントリ:「主権防衛闘争」「新造海監36隻」対「事実上の指揮権発動」「高性能巡視船4隻」

中国36隻の海洋監視船を建造 釣魚島への監視目的と日メディアは推察

南中国海と東中国海における領土の争いは日増しに深刻になり、中国の海洋権益を巡る主張は今、「造船熱」で沸いている。漁政部、海洋監視部に続いて、中国の海事局も大型船舶の建造に参入し出した。中国国家海洋局の責任者によると、今回の海洋監視船は7隻が1500トン級、15隻が1100トン級、14隻が600トン級である。現在建造中の47隻の監視船は2011年6月には運用が開始される予定であり、今回の追加建造計画は、その事を基盤としている。


1~2期工程を通して中国海監総隊は大型監視船を大量に整備し、概要進出能力を急激に拡大させた。3期工程はその最終段階とも言える。昨年の頭に公表された事実を再び改めてアピールするのは、最近議論されている中国版海上保安庁(海岸警衛隊)構想において海監総隊こそ、その中核足りうることを知らしめたい思惑があるのかもしれない。


 しかも、長期の外洋活動が可能な公船を建造中なのは海監総隊だけではない。海難救助や海上安全・海事政策の分野において海上保安庁のカウンターパートであり、度々、観閲式及び総合訓練にゲスト参加するために巡視船を来日させている中国海事局も大型船を建造中だ。同局は既にヘリ搭載型巡視船を2隻、ヘリ甲板装備型巡視船を複数隻運用中だが、さらに現在「海巡01」と呼ばれる大型巡視船を建造中である。

関連エントリ:海巡11,21,31以外の中国海事局・ヘリ運用巡視船

3113394717413750021.jpg

中国开建5400吨海巡旗舰

11日下午,中国海事局在上海举行「大型巡航救助船建造合同签订仪式」,正式宣布开建中国海事系统排水量最大、适航性最强、功能设施最全、技术含量最高的「大型综合巡航救助工作船」,命名为「海巡01轮」。该船造价约3.6亿元人民币,建造工期20个月,由中船重工701所设计、武昌船舶重工承建,今年年底前铺设龙骨、明年10月下水、2012年7月交船,配属上海海事局。


この大型巡視船は5400トン級とされ、2500トン級の「漁政310」や3000トン級の「海監83/50」「海巡31/11」、さらには中国側が警戒する海保の「みずほ」型をも凌駕する規模だ。今年の7月、後2ヶ月足らずで就役するという(ただし、海監などでは発表される進水の様子は公表されておらず、実際の建造状況は不明)。

CMSA_01.jpg

この船に関しては、起工時も「巡航救助船」とされており、所属も海保と良好な関係を維持してきた海事局であるため直接の対峙よりも、他の機関への建造競争波及や技術的影響を警戒してきた。だが、明らかになった装備からそれだけでは済まされないことが分かってきている。

 昨年末に、「海巡01」がLRADを搭載することが明らかになったのである。

“海巡01”舰签约采购远距离声波驱散器设备

近日,上海海事局在建的“海巡01”舰签约采购远距离声波驱散器设备。该舰由武昌船舶重工负责建造,排水量5500吨,是我国目前设计建造的规模最大的巡航救助一体化船,将于2012年交船。本次签约的远距离声波驱散器设备,由美国LRAD公司生产,上海固石进出口有限公司作为其海事领域中国区总代理负责供货。该设备发射的声波具有传播距离远、清晰度高、方向性强的特点,能传输清晰的语音信息、口头指令和警告,可用于海上通讯、驱逐可疑船舶,人员搜救、船舶警戒等用途。本次供应的LRAD RX型号产品其声音强度最高能达到152分贝,声波发射距离最远达3000米。并可通过IP网络远程控制。操作者可以在安全环境中对潜在威胁做出响应。系统可与船上的自动识别系统和雷达系统配合使用,操作者可随时监控和管理周围的船只,提供有价值的信息,为安全工作人员争取更多的反应时间。武船重工已承诺全面引入精细化管理理念,实施精心组织、精心策划、精确设计、精品工程、精心施工等“五精”管理,确保将“海巡01”舰打造成维护我国海洋权益的尖兵。


LRAD_RX_front_back_web.jpg

LRAD-RX™ Long Range Acoustic Device®
lrad RX(2)

基本的なスペックは海事や海保が装備運用している1000X等と同様だがRXシリーズには他の製品にはない特徴がある。

LRAD RXについて

LRAD-RXは、その優れた指向性により音響出力を一方向に集中させ、3,000メートル以上離れたところまで、明瞭に情報、指示、警告を伝えます。
強力な音声による命令や妨害音によって、広い安全ゾーンが確保できると共に、侵入者に対しては、その意図を確認し、挙動に介入できます。

LRAD-RXは、IPネットワークを介したリモート・アクセスに対応しています。これによって、システム・オペレーターは安全な場所から潜在的脅威に対応できます。
そのため人員を一切配置せずに周囲のセキュリティを確保できます。

LRAD-RXは、他のIP対応のセンサー・システムから侵入者の位置情報を受け取り、潜在的脅威を自動的に発見、追跡します。侵入者に対してさらなる対応が必要になった場合にも、LRAD-RXで得られた広い安全ゾーンにより、セキュリティ・スタッフは、より時間をかけ、有益な情報に基づいた対応が可能です。


LRAD RX カタログ(PDF)

他の製品ではオプションのカメラを標準で搭載している。これは何も採証のためだけではない。台座に組み込まれているスタビライズ機構とともに遠隔操作を行うための装備だ。RXはネットワークで管制することが可能となっており操作者はその身を晒すことなく目標を狙うことができる。いわばLRAD版のRFSだ。

米海軍でも以前より1000Xが運用されていたが、RXも導入し、さらに光学系非殺傷装備のPeak Beam システムと組み合わせている。つまり音と光のノンリーサルウェポンというわけだ。

f380a94d52f5afb0c00c2444274f8849_g.jpg

Peak Beam Systems, Inc.’s Maxa Beam Searchlight Chosen for U.S. Navy’s Shipboard Protection System
米軍が開発中の非致死性ストロボ兵器


LRAD自体は指向性大音量スピーカーに過ぎない。なにも「敵の撃退」だけを目的としたものではなく、注意喚起や工事警戒などにも使用されるという。海事局の業務で言えば海上施設への注意指導などの用途が考えられる。だが、そうなると遠隔操作である必然性はない。

もし、日本の一般漁船へ使用するのであっても、遠隔操作である必要はそこまで高くないだろう。だが、その最中に海保巡視船が駆けつければ話は別だ。おそらくそうした事態を想定しているのではないか。

 つまり中国自身、冒頭の海洋協議で掲げている「信頼醸成」を「信頼」していないのである。この装備こそが中国にとっての「不測の事態への備え」なのだろう。

 海上保安庁は海事局が「昨日の友は今日の敵」となりうることを警戒する必要がある。

 以前は海巡31の東シナ海ガス田哨戒が報じられたこともあったし、最近も海事局航空機による尖閣諸島周辺監視がニュースにもなった。

関連エントリ:中国の尖閣「棚上げ」の裏で進む、海事機関の「尖閣海域常態化」


もはや海巡ですら中国が周辺国から海洋権益を確保する「尖兵」なのである。

このエントリーをはてなブックマークに追加

tag : 海上保安庁 中国 巡視船 EEZ 領海警備 中国海事局

2012-05-16 : 各国沿岸警備隊 : コメント : 0 : トラックバック : 0
Pagetop
コメントの投稿
非公開コメント

Pagetop
« next  ホーム  prev »

FC2カウンター

Lc.ツリータグリスト

ブログ内検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。