尖閣諸島警備・海上警察権「強化」というが・・・

産経新聞に比べれば、よくまとまっている記事だけど・・・

クローズアップ2011:尖閣沖、進出強める中国 相次ぐ監視船、治外法権の壁
尖閣諸島:漁船衝突1年 相次ぐ中国監視船

 中国の漁業監視船が初めて日本の領海に侵入した先月24日。海上保安庁の巡視船と、漁業監視船は無線で激しく応酬した。海保の警告に、無線だけでなく中国語を表示した電光掲示板まで使って反論してきた。

「まで使って」って、さも中国が異様な行動に出たかのように書いているけど、最初に海保巡視船が電光掲示板(ライトメール)を使い始めたわけで。その後、その威力を目の当たりにした台湾海巡署の巡視船も導入。おそらく、中国漁政も尖閣諸島で海保の行動を見ているうちに導入することになったんだろう。

確実に言えることは、中国漁政はかなり海上保安庁の装備や行動を分析しているということ。少なくとも日本のマスコミよりは。

 漁船衝突事件で「弱腰」と世論から批判が上がったことを受け、海保は海上警察権の強化に乗り出した。現行法では、不審船に退去命令を出すには船舶への立ち入り検査が必要だが、今年1月に馬淵澄夫・元国土交通相が「海上警察権のあり方に関する検討の基本方針」を定め、見直しに向けて改善策を検討。

別に海保の対応に「弱腰」批判があったわけじゃないんだけどね。どうしてこうなったのか・・・

結局、立入検査せずに退去命令を出せるようになる「海上警察権」強化で法改正となるらしい。

不審船、立ち入りせず退去命令可能に 政府が法改正へ

尖閣事件受け
 政府は日本の領海内に侵入した不審な外国船に、海上保安官が立ち入り検査をしなくても退去命令を出せるようにするため、来年の通常国会にも領海外国船舶航行法改正案を提出する方針だ。昨年の尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件などを踏まえ、海上警察権を強化する必要があると判断した。

 現在は日本の領海内で停留したり、不審な動きをしたりする船を発見した場合、海上保安官が立ち入り検査をした上で、海上保安庁長官が退去命令を出す。海保のヘリコプターが不審船を発見した場合などはすぐに立ち入り検査ができず、強制力を伴わない行政指導である「退去指導(警告)」にとどまる例が多い。

 退去命令に背けば逮捕でき「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」を科せる。退去指導に従わなくても逮捕はできず、罰則の適用もない。

 同法を改正し、保安官が是正勧告をしても不審船が反応しなければ、立ち入り検査なしで退去命令を出せるようにする。大量の外国漁船を一度に発見した場合などにも、早期に退去命令が出せるようになる。

 海上保安庁法も改正し、領海警備を任務か所掌事務として位置付ける。

 無人島で一時的に海上保安官が司法捜査権限を有する規定も盛り込む方針だ。現在は主に無人島に警察官を連れていって対応しているが、海保が迅速に対応できるようにする。

「強化」とは名ばかりで実際は尖閣諸島で行っていた「違法操業で検挙せずに退去させる」という対応が、法的にも認められてしまうわけだが。

もちろん大量に船が侵入した場合、1隻1隻を立入検査するのは物理的に不可能だ。しかし、領海内で不審な行動、徘徊を繰り返していた船を調べもせずにそのまま追い返すことにもなりうるわけで。

政権が「下手に船を捕まえられては困る」と考えている場合は、きわめて「有効」な「強化」となるだろう。


一方、尖閣諸島警備の勢力も強化される。このブログを見ている方には周知の事実だが石垣海保の「はてるま」型巡視船が増強されるのだ。

大型巡視船3隻体制に=尖閣警備を強化-沖縄・石垣海保

 海保によると、福岡海上保安部(福岡市)所属の「はかた」(1300トン)を石垣海保に配置換えする。名称は「いしがき」に変更する。
 石垣海保所属で、ヘリコプターが離着陸できる大型巡視船は「よなくに」「はてるま」「いしがき」の3隻となる。
 石垣島から尖閣諸島は約170キロで、大型巡視船では3時間余りの距離。鈴木長官は「石垣は尖閣諸島から最も近く、何かあったときすぐ行ける体制を強化する。大型船は荒天時でも対応できる。尖閣周辺の守りを固めたい」と話した。

巡視船「はかた」は度々、尖閣諸島警備で派遣されていたので福岡からの往復を考えると現地に配置したほうがいいということだろう。ただしその分、七管の勢力はダウンするのだが。

また今後、他の「はてるま」型が長期の改修工事を行うことを考えると純粋に増強とは言えないかもしれない。

さて、同様の内容を産経新聞が報じているが・・・

1千トン級巡視船を1隻増強、尖閣対策で石垣海保に 海保長官

海保では1000トン「型」はあっても1000トン「級」という分類はないのであしからず。

(「しきしま」級という表現はかなり異例なのだ) このエントリーをはてなブックマークに追加

テーマ : 政治のニュース
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tag : 海上保安庁 中国 領海警備 尖閣諸島 「はてるま」型 巡視船 産経新聞

2011-09-21 : 尖閣諸島問題 : コメント : 1 : トラックバック : 0
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No title
石垣・・、十一管区にとっては1隻増えて増強と言えなくも無いですが、海保全体としては数変わらずで増強といえるのかその表現に疑問なのですが、とは本文にも書かれているので言わずなもがなですよね

「はてるま」型が長期の改修工事?
煙突立てるのですか!?
2011-09-23 22:48 : 通りすがりのうみまる URL : 編集
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