韓国の「竹島」場外乱闘と海警大型ヘリ導入計画

韓国の「竹島」(韓国名:独島)への入れ込みようは音楽会にとどまらない。

同国は日本以上の学歴・お受験社会である。先日の大学入試国家試験は毎年恒例のニュースとして日本でも報じられた。この日は、会場に受験生を間に合わせるためにパトカーや白バイまで動員されるという。そんな国民的行事にも「竹島」問題は現われた。

正解は「日本が不法占拠」 韓国・大学入試国家試験に2問も竹島問題

【ソウル=黒田勝弘】韓国の大学入試国家試験で、日韓の領土紛争になっている竹島(韓国名・独島)に関する問題が今年は2問も出題され話題になっている。大学入試での出題は初めてではないが、2問は異例で、韓国での“独島教育強化”として注目される。

 すべての大学進学希望者が受験する国家試験は「修能(大学修学能力試験)」といわれ毎年、最大の“入試行事”になっている。今年は先週、実施され、地理と近・現代史に竹島問題が出た。

 地理では「国土踏査報告書」として竹島や近くの鬱陵(ウルルン)島を描いた地図を示し、いくつかの文章の中から竹島に関し「国土の最東端を標示する石の前で記念写真を撮った」など正解を選ぶようになっている。

 また近・現代史では竹島が歴史的に「無主の島」だったとする日本の主張を批判する内容を紹介した後、「フランスが侵略し文化財を略奪した」など5項目の中から「日本が日露戦争の際、不法占領した」を正解として選択するようになっている。

また、ネット上では日本のドラマに対しても竹島問題についての非難が爆発した。皮肉なことに、日本国内では韓流偏重として一部から叩かれているフジテレビのドラマで、である。

キム・テヒ主演フジドラマの「竹島」表記で韓国ネチズン騒ぐ

この夏、「韓流偏重だ!」とネットで叩かれ、本社前で抗議デモが起こる事態にまで発展したフジテレビ。そんな批判にも負けず、新ドラマ『僕とスターの99日』(日曜夜9時~)では敢えて韓国トップ女優のキム・テヒ(31)を主演に起用した。

件のシーンは、10月23日放送の第1話にあった。主人公である航平(西島秀俊)が、ひょんなことからキム・テヒ演じる韓国の大女優の専属のボディガードに選ばれる。それを知った航平の甥っ子たちが、地球儀で「韓国ってどこにあるの?」と、指で追って探そうとする。

画面には、地球儀の朝鮮半島と日本列島がアップで映される。そこにははっきりと「竹島」「日本海」の文字が記されていた。

これに噛みついたのが、韓国で“ネチズン”と呼ばれるネット市民たち。

「正しい表記は竹島ではなく独島、日本海ではなく東海だ!」
「反韓国感情を意図的にドラマで表現している!」
「キム・テヒははめられたのではないか」

日本のドラマの内容にまでケチを付けるのか・・・とあきれたいところだが、日本でフジを叩く人が使うネタにはこれとは比較にならないこじ付けが多いので、他人事だと思って笑うわけにもいかない。

さらには日韓国外でも「竹島」に言いがかりをつけてきている。

ニューヨークで揺れる日本の領土問題
韓国系米国人が竹島問題で日本人学校を提訴

ニュージャジー州在住の韓国系アメリカ人がこのほど、ニュージャージー日本人学校(児童生徒数81人、横澤広美校長)が使っている竹島(韓国名・独島)が日本領であると書かれた教科書の使用を中止するようにとの行政訴訟を米教育省、ニュージャージー州教育庁、オークランド教育委員会、ニュージャージー日本人学校を相手に起こしたとキム&ペ弁護士事務所(本社:ニュージャージ)が発表した。

 教科書の竹島記述問題で、米国の政府や行政機関を相手取った訴訟は今回が初めて。

 訴えを起こしたのはチェ・ジェイ氏という実業家で、代理人のキム&ペ弁護士事務所のスティーブ・キム弁護士によれば、州の承認を受け補助金も受け取る正規の私立学校でこのような教育が行われるのを防ぐため、訴訟を起こすことにしたとしている。

 チェ氏の訴状によれば、ニュージャージー州およびオークランド教育委員会は偏向のない教育を提供すべきことを怠っているとし、ニュージャージー日本人学校への補助金などを打ち切るよう要求しているという。

さすがにこれには領事館や日本人学校のみならず教育省や教育委員会も困惑気味だ。

音楽会や受験問題、ネチズンの反応は直接的に彼らの実効支配=不法占拠を強化するわけではない。アピールによる国威の発揚や国民感情の昂揚といったところだ。しかし、一方で韓国政府は「独島」予算を増額させている。こちらは明確に「支配」を強化するものだといえる。

韓国国土海洋部、2012年の「独島予算」を増額編成=韓国

 韓国国会国土海洋委員会所属の議員が25日に明かした「独島(日本名:竹島)関連予算案検討報告書」によると、同国の国土海洋部が編成した2012年の「独島予算」は、11年と比べ182億5500万ウォン(約12億7800万円)増の440億8700万ウォン(約30億8600万円)となったことが分かった。

  韓国メディアによれば、今度増額された「独島予算」は、総合海洋科学基地や旅客・海軍・海上警備隊船舶の係留施設および防波堤、道路などの建設に使用されたという。

以前ブログでも扱った、鬱陵島基地強化や竹島周辺への総合海洋科学基地建設が具体的に進んできていることを示している。

関連エントリ:
北朝鮮、中国、日本の三面で海洋権益確保に挑む韓国(1)
北朝鮮、中国、日本の三面で海洋権益確保に挑む韓国(2)

この海洋科学基地が単なる研究施設ではなく彼らの権益保護のための施設であることは言うまでもないだろう。そして、海洋警察の前進基地としても使用可能なことを示している。

先日、中国漁船が海保によって拿捕された海域の近くには、韓国が「島」として領有権を主張する「離於島」が(海面下に)存在する。この「離於島」は韓国の主張するEEZの基点であり、海洋科学基地はその権益を守るための存在である。

海洋警察は9月、この基地が不審者に占拠されたという想定で訓練を行った。

離於島の科学基地を守れ=韓国

排他的経済水域(EEZ)の重要性を国民に広く知らせるための危機対応合同訓練が6日、済州島馬羅島(チェジュド・マラド)の南端にある離於島(イオド)科学基地と近隣の海上で行われた。

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済州海上警察署と西帰浦(ソギポ)海上警察署の隊員が、不審者が離於島科学基地に接近、上陸するという状況を仮定して訓練をしている(写真=写真共同取材団提供)。

この訓練で想定されているのは中国だけではないだろう。竹島周辺海域に海洋科学基地が建設されれば、日本によってそのような事態が引き起こされるということも当然考えているものと思われる。

先日、七管の巡視船「ちくぜん」と合同訓練を行った韓国海洋警察庁だが、9月にはこの離於島海洋基地奪還訓練以外にも気になる動きがあった。大型ヘリの導入計画である。

韓国の海洋警察、有事に備え大型ヘリ導入

 海洋警察によると、510億ウォン(約37億円)を投じ、2014年までに大型ヘリを導入する。来月にも海外のヘリメーカーから1社を選定し、製造に着手する。

 ヘリは大型海洋事故や、韓国の大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)参加に基づく北朝鮮船舶の監視業務に用いられる。

 また昨年11月の延坪島砲撃のように、北朝鮮による軍事挑発が起こった際は、黄海上の軍事境界線と位置付けられる北方限界線(NLL)に近い5島住民の緊急避難用に使われる。

 今回の導入計画で、海洋警察が所有するヘリは20機から24機になる。海洋警察の関係者は「これまでのヘリは10人乗りだったが定員が3倍になった。新たに導入されるヘリは離着陸できる場所も多様だ」と話した。

任務としては大規模海難、PSI活動のほか、離島住民の避難も含まれている。

しかし、それだけではないだろう。上記のような海洋科学基地、そして竹島(独島)警備にも使われるはずだ。

実際、韓国警察庁は既に大型ヘリであるMi-172を運用しており、特殊部隊である「特攻隊(KNP-SWAT)」の降下に使用されたり、大規模労働争議制圧に投入されたりしている。そして、同機の長距離性能を活かし、竹島(独島)への部隊・要人輸送も行っている。

ちょうど小笠原諸島などを管轄とする警視庁がEH101(現:AW101)の民間型を世界で唯一運用しているのと共通している。もっとも警視庁のEH101は、どちらかというと要人輸送などを任務としており、特殊作戦機としては今後就役するS-92が担当すると思われる。

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Mi-172から降下する韓国警察特攻隊(KNP-SWAT)
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デモ隊をダウンウォッシュで規制するMi-172
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韓国警察のMi-172は長距離の洋上飛行にも対応する
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竹島のヘリポートに着陸するMi-172
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警備所のヘリポートに韓国警察庁Mi-172、船着場には慶尚北道の消防ヘリKa-32Tが着陸している
慶尚北道ではAS365N3を消防ヘリとして導入した際も試乗先として竹島まで飛んできている




実は竹島に韓国が不法に設置しているヘリポートは国際民間航空機関に韓国慶尚北道独島を意味するRKDDという略号で登録されている。

「大韓民国独島」ICAOに公式登録

国際民間航空機構(ICAO)が独島(トクト、日本名:竹島)ヘリコプター場の地名略語(Location indicator)を決めた。

公式登録された地名略語は「RKDD」。大韓民国を意味するRKと独島(Dokdo)を組み合わせたものだ。

13日警察庁関係者は「先月 ICAOから独島ヘリ場を正式登録して地名略語が決まったという返事を受けた」と明らかにした。警察によると8月、独島警備隊を管轄する慶北地方警察庁は航空安全本部(国土海洋部)に独島ヘリ場をICAOの地名略語に登録してほしいと依頼した。

航空安全本部の要請に従ってICAOは9月、韓国に独島ヘリ場を正式登録し、四半期別に発刊する地名略語集(ICAO Doc7910/129)に反映させた。

警察庁関係者は「今回の登録により、今後、各国航空当局と航空機は RKDDという名前で独島を呼ぶことになる。独島の効率的管理に寄与することはもちろん、独島が韓国領であることを確認する意味も持つ」と説明した。

実際はICAOは民間航空の安全と発展に関する国連機関であり、領土問題には介入しないため韓国領の証明にはならない。別の記事で航空安全本部もそれを認める発言をしている。

独島ヘリ場の国際航空コード、「RKDD」に指定

 同本部関係者は「ICAOの地名コードが独島の領有権を裏付けるものではないが、領土問題が度々浮上している中、早めに登録しておいたほうがいいとの判断で申請した」と話した。

韓国側がRKDDをあまり喧伝しないのはそうした理由のほか、国際的に登録されてしまったため緊急時には外国のヘリを受け入れなければならないためだろう。

慶北警察庁関係者は「外国国籍航空機が独島に着陸した先例はないが、船舶遭難などの非常時には離着陸することができる」とし「地名略語決定を契機に10月末まで独島ヘリ場の官制システムをより体系的に改編する」と明らかにした。

事故を装って海保ヘリが急襲することを(勝手に)恐れているのかもしれない。



海洋警察が警備船に格納することを考慮すればMi-172ほどの大型ヘリにはならないだろう(※)が、海保がEC225の追加導入によって、救難捜索のみならず特殊作戦能力を向上させるのと同様に、韓国海洋警察庁も空中機動力を強化させつつあるのだ。

音楽会にばかり注目している場合ではない。


※:ただし、韓国海警のヘリ搭載型警備船は1機搭載型であってもKa-32に対応するため、ベル212を収容し整備できるギリギリのサイズで設計された海保PLHと異なり格納庫にかなりの余裕がある。

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tag : 韓国 海洋警察庁 竹島 離於島 海洋科学基地 警察特攻隊 独島警備隊 Mi-172 Ka-32

2011-11-17 : 各国沿岸警備隊 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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