「いしがき」増強後、初の中国漁政接近

石垣海保に3隻目となる「はてるま」型巡視船(1000トン型)のPL-62「いしがき」(旧「はかた」)が配備されたが、その動きに呼応したのか、中国が2隻の漁政を尖閣諸島周辺海域に接近させている。

関連エントリ:「いしがき」とP-3Cに見る、尖閣諸島取材対応の違い

中国漁業監視船が尖閣諸島に接近

 24日午前5時15分ごろ、尖閣諸島久場島の北北東約30キロの日本の接続水域内で航行中の中国漁業監視船「漁政201」と「漁政35001」を、第11管区海上保安本部の巡視船が発見した。2隻は入出域を繰り返し、同日午前8時42分ごろまでに接続水域を出た。

その後も接続水域への出入りを繰り返している。

尖閣諸島沖に中国の漁業監視船2隻 海保が確認

海保によると、両船は午前6時10分すぎに一度、接続水域から出たが、その後、午前7時20分ごろに大正島周辺の接続水域に再び入った。午前8時40分ごろには、この接続水域も離れたが、午前10時半ごろに再び入り、海保が監視を続けている。巡視船が「漁政201」に航行目的を無線で尋ねたところ、「一般的なパトロールだ」との応答があったという。

「一般的なパトロール」とは妙な言い回しだ。「公務中」でも「中国の経済水域」でもなく「一般的」。わざわざ強調するということは「一般的な任務」ではないということなのだろう。

漁政が2隻編成で来る時は、その背景に「何らかの意図」がある。ここ最近は頻繁に複数の漁政で接近が繰り返されている。特に漁政201は最近「領海侵犯」を行った。

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関連エントリ:漁政201と漁政31001が尖閣諸島の領海内に侵入

今回は増強された海保の警備体制の確認といったところだろうか。

漁政201はいわば尖閣周辺海域の「常連」で、見慣れた1000トン型だが、一方、漁政35001は初めての登場だ。

関連エントリ:中国漁船問題で派遣された「漁政」は軍艦ではない
中国、尖閣諸島周辺に「漁政」配備へ

尖閣沖にまた中国船=2隻が接続水域を横断―海上保安庁

 尖閣諸島沖で中国の漁業監視船が確認されたのは、今年に入って9回目。漁政35001が確認されたのは今回が初めて。 


漁政35001は前回の複数同時接近時に使われた漁政32501と同型の地方向け500トン型である(「領海侵犯」時の500トン型漁政31001とは異なるタイプ)。漁政32501は江蘇省漁政監督総隊直属支隊所属であったが、今回の漁政35001は福建省海洋漁業庁漁政執法総隊の所属だ。両方ともに東海区すなわち東シナ海を担当する地方漁政船である。

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関連エントリ:中国調査船・漁政の「波状攻撃」、海保強化への牽制か

尖閣諸島周辺では初の確認となったが、元々日中暫定水域での取り締まりも行っているという。2003年に建造され、2008年には「工人先锋号」の称号が授与されたとの事だ。

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このように地方漁政船を引き連れてくるのは、外洋航行可能な大型漁政の不足を補い、乗員に外洋航行の経験を積ませるだけでなく、地方政府の関与を強調することでこの海域が中国漁民のものであり地方の施政が行き届いていることのアピールとする意図もあるのだろう。


追記:今回の2隻の様子が公表された。

尖閣諸島沖の接続水域を出入り 中国の監視船

11管によると、2隻は、尖閣諸島大正島沖の接続水域を出入りした後、西へ進み、約90キロ離れた久場島の接続水域に再度入域。午後3時ごろ、南西に針路を変えた。午後5時には、尖閣諸島魚釣島の北北西約28キロの接続水域を南西に航行。午後6時ごろ、2隻は接続水域を出た。

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沖縄県・尖閣諸島の大正島北約40キロを航行する中国の漁業監視船「漁政201」(上)と「漁政35001」=24日午前(第11管区海上保安本部提供)


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tag : 海上保安庁 巡視船 尖閣諸島 中国 EEZ 漁政

2011-10-24 : 尖閣諸島問題 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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