118の日にとんでもないプレゼントが・・・

先日、18日からその週末22日までにかけて、各地で海上保安庁のイベントが開催された。
それは海の110/119である118番の広報のために2011年から1月18日を118番の日としたからである。

118番が運用開始されてから10年以上たつもののいまだ誤報・いたずら・まちがいが通報全体の97~99%を占めている状態である。このままでは情報提供どころか指揮通信システムに支障をきたしかねない。

海の110番、無効通報99%…押し間違い大半

 海の110番と呼ばれる「118番」通報で、昨年1年間に全国で受けた通報47万9816件のうち、間違いなどの無効な通報が99%を占めたことが、海上保安庁への取材でわかった。

 いたずらのほか、「110番」や「119番」の押し間違いなどの誤報が大半だった。運用を始めた2000年以降、有効な通報は毎年1%前後しかない。海保は昨年から1月18日を「118番の日」としてPRを始め、市民に浸透を図ろうと懸命になっている。(市川了輔)

 海保によると、昨年の118番による通報のうち、船舶の海難や人身事故など有効な通報は5271件で、全体のわずか1・1%。残りは「すぐに切れる電話」が43・3%と大半で、「間違い電話」35・4%、「無言電話」17%、「いたずら電話」3・2%だった。

 大阪港や神戸港などを管轄する第5管区海上保安本部管内でも、昨年の118番全7万3971件のうち、有効通報は0・7%(504件)にとどまった。全国と同様に「すぐに切れる電話」が最も多く67・7%。「間違い電話」25・8%、「無言電話」4・9%、「いたずら電話」0・8%だった。

 原因について、海保は、番号自体が認知されていないことや、語尾の『8』と、110番や119番の語尾『0』『9』が、携帯電話のボタンで隣接しているため、押し間違えも多いと分析している。

 118番は海保の各管区本部で受けて、管轄の各保安部などへ出動要請を出す。いたずらの通報で救助のため巡視艇が出動する騒ぎが起きているほか、無言電話が重なって回線がふさがり、他の通報に対応できない恐れも生じる。第5管本部救難課の勝部光人専門官は「間違いやいたずらと思っても、本当の通報かも知れないので、簡単に電話は切れない」と悩みも深い。

減らない 誤報99% 海のSOS…きょう「118番」の日

 一月十八日は海上保安庁が定める「一一八番の日」。海の一一〇番にあたる緊急通報番号の知名度を高める切り札として昨年、記念日を制定したが、一年が経過しても間違い電話やいたずら電話など「誤報」の多さは相変わらず。「一一八番」の重要性を知ってもらおうと正しい使用のPRに懸命だ。

 同庁によると、二〇〇〇年五月の一一八番の運用開始から昨年末までの通報総件数七百七十六万件のうち、99・2%に当たる七百六十九万件が誤報だった。内訳は、着信時にすぐ切れる「即断」が最も多く、ほぼ半数を占めた。次いで間違い、無言、いたずらの順。

 先月の一カ月間だけをみても通報四万二千八百三件のうち99・4%の四万二千五百四十二件が誤報。このうち42・8%が即断だった。

 一一八番は、携帯電話や加入電話からは全国十一の管区海上保安本部で受け、船舶電話は東京の本庁が受ける。

 船舶海難や人身事故のほか、昨年九月、石川県輪島沖を漂流中の脱北者の保護につながった地元漁船からの通報も一一八番だった。ただこうした「有効通報」は先月でわずか0・6%だ。

 同庁では「人がおぼれている」などの通報には巡視船などを即座に出動させる。一方でいたずらだった場合に虚偽通報者の逮捕に発展したケースも。〇二年一月、「不審者が上陸した」との一一八番通報を受け巡視船などが出動したが、結果的に虚偽と判明、偽計業務妨害容疑で逮捕された。

 その前年には八百八十三回のいたずら通報をした男性が逮捕されている。

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118番通報を受ける海上保安官(昨年1月)=東京都千代田区で


海上保安庁では事あるごとに毎年広報活動を実施しているが知名度が上がっているとはいい難い状況であった。そういうこともあって去年からは118の日を制定し全国一斉に広報活動を実施することにしたのである。

(もっとも、これには忙しい現場からの苦情もあったが)

関連エントリ:『海上保安庁緊急通報118!!でも誤報が99%』のニュースでさらに誤り
今日は118の日だが・・・それは、どちらかと言うとちっぽけなことなのか?


そして、今年は118の日以外にも、マスコミに注目してもらうべくある秘策を練っていた。

まずは各地のイベントの様子から見て行こう。


118番の日:マリンメイトら、通報対応を体験--第5管区海保 /兵庫 

「118番の日」の18日、第5管区海上保安本部で神戸海洋博物館マリンメイトの勝井藍さん(24)、渡辺唯以斗さん(25)が「一日海上保安官」に任命され、118番通報対応のデモンストレーションを行った。

 海の緊急通報用電話118番は00年に運用開始。同本部が昨年受理した通報は7万3971件だったが、間違い電話などを除いた有効件数はわずか504件(0・7%)にとどまり、一般への定着は十分ではない。一方、GPS機能付き携帯電話で通報を受けることで海保側が位置情報を正確に確認でき、救助活動がスムーズに進んだ事例もあった。

「118の日」 マリンメイトが模擬通報

 一方で昨年7月には淡路島沖で、漁船転覆を通行人が発見し118番。男性1人が救助された。

 この日は、一日海上保安官の勝井藍さん(24)と渡辺唯以斗さん(25)が、同本部の運用司令センターへ。岸壁と船からの転落を想定した通報や受信業務を体験した。渡辺さんは「岸壁や海岸などにも対応してもらえることが分かり安心した」と話していた。

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運用司令センターで、118番通報の模擬通信を行う渡辺さん(右)と勝井さん=5管本部

管区本部所在地だけでなく各地の保安部でも広報活動が行われた。

「118番」もっと知って 海上保安部が徳島市でPR

 海上保安庁の緊急通報用電話番号「118番」を周知するため、徳島海上保安部は「118番の日」の18日、徳島市西新浜町1のマルナカ徳島店で、買い物客らに啓発チラシを配った。

 同保安部の海上保安官ら5人が「海上での事件や事故、不審な状況を見掛けた時は118番通報を」などと呼び掛け、買い物客にチラシやハンドタオルを配った。

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海の事件事故は「118番」に 和歌山海保などが啓発活動

 海の110番にあたる緊急用電話番号「118」を正しく知ってもらうため、和歌山海上保安部と田辺海上保安部は「118番の日」の18日、商業施設などで啓発活動を行った。

 このうち、和歌山海上保安部は、和歌山市松江のメッサオークワガーデンパーク和歌山店で、ようすい保育園(同市西浜)の園児ら12人と一緒に、啓発用チラシ約200枚を買い物客らに配布。「海の事件事故は118番に電話してください」などと元気良く呼びかけた。

 また、田辺海上保安部は、田辺市や白浜町のマリンショップなど約60施設を回ってポスターやチラシなどを配り、海の安全や118番の周知を訴えた。



海での緊急事態 「118番に電話を」

 海の緊急ダイヤル「118番」をPRしようと「118番の日」の18日、第6管区海上保安本部(広島市南区)の職員が、宮島口フェリー桟橋(廿日市市宮島口)など海沿いの2カ所で、チラシ約400枚などを配った。

 海上保安庁のキャラクター「うみまる」も登場。職員が通勤・通学客や観光客らに「海の『もしも』は118番」と書かれたチラシやばんそうこうなどを配った=写真。

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海の「もしも」は118番へ 玉野海上保安部が呼びかけ 岡山

 海上保安庁が制定した「118番の日」の18日、玉野海上保安部職員らが岡山市のJR岡山駅前で、海難事故の緊急通報は118番を利用するよう呼びかけた。

 この日は同庁のマスコット「うーみん」も登場し、職員らは「海の『もしも』は118番」とチラシやティッシュを配ってPR。同保安部の野間功治管理課長は「素早い通報で命が助かった例もある。118番を知ってほしい」と話した。

このときの海上保安官はなぜか防弾装備(軽量タイプ)に見えなくもないが・・・

「海のもしもは118番」 玉野海保が岡山駅前でPR

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後ろに貼られたポスターに注目(詳しくは後述)。

七管では巡視船「ちくぜん」が一般公開された。記事には書かれていないが市民にカレーが振舞われたという(海自じゃないのに・・・w)。

巡視船ちくぜん一般公開 「118番の日」1周年

 海上保安庁が定めた「118番の日」(1月18日)の制定1周年記念イベントが21日、門司区西海岸の海峡ドラマシップ周辺であった。近くの岸壁では第7管区海上保安本部の巡視船「ちくぜん」が一般公開され、家族連れなどでにぎわった=写真。

 118番は海保への緊急電話で2000年に運用開始。ただ知名度が低く、通報の約97%が間違いやいたずらであることから、周知のために記念日を決めた。この日、ちくぜんの見学者は船内の操舵(そうだ)室や医務室、甲板に設置の機関砲を興味深そうに見て回っていた。

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八管では広報イベントだけでなくマスコミ向けに118通報対応初動訓練が公開された。

初動対応スムーズに 8管「118番の日」訓練 京都

 「118番の日」の18日、第8管区海上保安本部(舞鶴市)で、司令センターが118番通報を受けた際の初動対応の訓練が行われた。

 8管本部への昨年1年間の118番通報は1万5680件だが、いたずら電話や無言電話、間違い電話を除いた有効件数は268件となっている。

 初動対応訓練は、府内の海岸で磯釣りをしていた男性が足を滑らせて海中転落したとの想定で、8管本部の司令センターで行われた。訓練では、司令センターに訓練用の118番通報電話がかけられ、センターの当直者が発生現場の位置の確認や転落した時の状況などを聞き取り、担当の海上保安署や海上保安庁本庁への連絡、ヘリコプター出動の連絡などを行っていた。



「海のもしもは118番」 海保キャラ「うみまる」がキャンペーン 新潟

「118番の日」の18日、新潟海上保安部は新潟市江南区のイオン新潟南ショッピングセンターで「118番」周知キャンペーンを行った。海上保安庁のキャラクター「うみまる」も参加し、ちびっ子たちの人気を集めていた。

 同保安部の本間正臣次長は「118番をぜひ覚えていただき、もしものときは、迷わず通報してほしい」と話している。

 同保安部によると、第九管区海上保安本部(新潟)の管内では平成23年の1年間に通報があった118番は1万3596件。しかし、間違い電話やいたずら電話が多く、船舶海難や人身事故関係の緊急を要する通報は136件だった。

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お巡りさん、こいつです!児童への声掛け事案

十管では118番イベントとしてだけではなく管区創設50周年を記念する式典も行われた。

10管が鹿児島で「118番」周知イベント

 海の110番に当たる海上保安庁の緊急電話「118番」を知ってもらうと、鹿児島市の第10管区海上保安本部は15日、同市東開町のショッピングセンター「イオンモール鹿児島」で啓発活動をした。同本部の職員たちが買い物客にチラシなどを配り、正しい利用を呼び掛けた。

 この日は、海上保安庁のマスコット「うみまる」も参加。職員たちは「118番知ってる?」と書かれた風船などを配ってPRした。買い物客へのアンケートも行い、結果は「118番を知っている」が147人、「知らない」は138人だった。

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「118番の日」 10管が設立50周年式典

 海の緊急通報用電話番号「118番の日」に合わせ、第10管区海上保安本部は18日、鹿児島市のホテルで設立50周年記念式典を開いた。OBや関係者ら約150人が出席した。
 佐藤雄二本部長が「変わりゆく社会情勢の中で、初代海上保安庁長官が掲げた『正義仁愛』を胸に海上保安業務に取り組んできた」と式辞。20代の若手職員8人が、「これからも南九州の海を愛し守り続けます」と誓いの言葉を述べた。

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50周年記念式典で誓いの言葉を読み上げる10管の若手職員ら
=18日、鹿児島市のサンロイヤルホテル

こうして、各地でイベントが開催されたのだが、最も注目されたことがある。それはこの日任命された一日第三管区本部長についてだ。

一日第三区海上保安本部長 | 杉良太郎オフィシャルサイト

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史上初!杉良太郎、一日海保本部長に就任

 俳優で歌手、杉良太郎(67)が18日、海上保安庁の一日第3管区海上保安本部長を務めた。

 杉は今年から海の緊急通報番号「118番」を訴求する同庁のイメージキャラクターに起用されており、同日の「118番の日」をPRするため、史上初めて、一日本部長に任命された。

 制服に身を包み、管内の横浜海上防災基地に停泊した巡視船「やしま」の甲板上で、「お体に気をつけて、日本のためによろしくお願いします」と職員らを激励した。

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いままで一日保安部長などはあれど、管区本部長しかも芸能人が、というのはなかったのである。さすがは杉様といったところだろうか。これまでも様々な慈善・親善的な役職(何度も一日刑務所長に任命されたほか、一日税関長や一日入管局長)を勤めてきたとのことだが、海に関しては旧海員学校に在籍したこともあり親しみを感じたという。

杉良太郎が1日海上保安本部長 “海猿”役割「紹介したい」

 旧海員学校に在籍したこともあり「海の男に憧れはあった」という。映画「海猿」のモデルになった特殊海難救助隊などを視察し「国民にあまり認知されていないのではという疑問はあったので、幅広く紹介していきたい。どうやって自分たちが守られているか知ってほしい」と話した。

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そうしたこともあってか、警察のキャンペーンなどに見られる芸能人のお飾り「一日署長」と違い、様々なことに興味を持ってもらえたようだ。

杉サマ“海猿”を激励

 巡視船やしまに乗り込むと、搭載された機関砲を興味深げに見つめながら「これを撃ったことはあるの?」などと熱心に質問。海上保安庁といえば映画「海猿」シリーズで注目されたが、「国民には命がけで国を守っている男たちがいることが、まだまだ知られていない」と力説し、保安部員には「君たちと思いを共有して伝えていきたい」と訓示。自身も中学卒業後、海員学校に入学(中退)し、船乗りを目指しただけに「本当は乗組員と一緒に船で海に出たいよ」と笑顔も見せた。

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せっかく質問してもらったのだが、海保の答えはその寂しい台所事情をうかがわせるものとなってしまった。

118番の日 俳優・杉 良太郎さん、1日第三管区海上保安本部長に(FNNリンク切れ)

杉さんが「訓練というのはどれくらいでやるの射撃?」と尋ねると、海保は「実弾は年に1回。けっこう高いんです、弾が・・・」と答えた。
芸能人が「本部長」に任命されるのは、杉さんが初めてだという。

杉さんといえば、これまでにも芸能人が任命されないような珍しい役職に度々就いてきた。
1991年には、1日東京税関長になって東京湾の監視活動を行ったり、2000年には、1日東京入国管理局長になり、外国人の不法入国防止を訴えた。さらに、刑務所の1日所長には、何度も任命されている。

杉さんは、こうした役職に任命されることについて、「あんまりいろんなことをやり過ぎて、『何でも屋』のように思われるんですけど、それは1つひとつ重みがあって、考えがあってやっていることなんです」と述べた。杉さんは、若いころに航海士を育てる学校に通っていたことがあるということで、終始真剣なまなざしだった。



横浜海上防災基地のほか海上保安庁音楽隊の演奏するコンサートにも登場された。

横浜で「118番の日」マリンコンサート-杉良太郎さんが登場

 クイーンズスクエア横浜(横浜市西区みなとみらい2)で1月18日、「海上保安庁音楽隊“118番の日”マリンコンサート 」が行われる。

 「118番」は海の緊急通報番号で、海上保安庁では毎年1月18日を「118番の日」に制定している。2000年5月1日から2011年11月30日までの「118番」有効通報件数は、船舶海難関係通報、人身事故関係通報など計61,666通。「118番」通報により、船舶6,658隻、遭難者21,217人が救助されている(2001年1月1日~2010年12月31日)。

 イベントでは、「118番」の普及を目的に、海上保安庁音楽隊がコンサートを行い、一日第三管区海上保安本部長に任命された俳優の杉良太郎さんが海の安全を守る「118番」について語る。



一日三管本部長としてだけではなく2012年の118イメージキャラクターとしての起用なので広報ポスターも作成された。これが各地で好評を博しているようだ。前述の岡山駅前のPR活動で貼られていたのがそれである。

海の事故、通報は118番へ 田辺海上保安部

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海上保安庁のポスターは在庫がなくなりました。

 いつも杉さんの応援ありがとうございます。

1月17日にお知らせをさせていただきましたが、残念ながら杉さんがイメージモデルを務める海上保安庁のポスターは在庫がなくなりました。



今回の起用によって例年以上の広報効果を得ることが出来たと信じたい。



動画記事リンク追加:海の「もしも」は118番 杉良太郎さんが海上保安庁の訓練を視察





一方、この118の日である1月18日、海上保安庁は別のプレゼントを貰うことになった。驚きの、そして、歓迎できない出来事だった。

それはバードストライクである。

ちょっとした衝突では済まされなかった。しかも重要な哨戒海域を担当する機体で・・・

鳥衝突 機首に1メートルの穴

 18日午後5時11分ごろ、第11管区海上保安本部那覇航空基地所属の航空機が東シナ海海上を警戒中、高度約300メートルの地点で鳥が機首部分に衝突し、機体が損傷した。飛行に影響はなく、約1時間後に目的地の石垣空港に着陸した。国交省の運輸安全委員会は航空事故調査官3人を19日に現地へ派遣する。

 11管によると、操縦士ら数人が乗り組んでいたがいずれもけがはない。鳥はアホウドリとみられるという。衝突の影響で機首部分に縦横1メートルの穴が開いた。

 11管の担当者によると、上空で鳥と機体がぶつかる「バードストライク」は年に2、3回あり、エンジンなどに入り込むこともあるという。

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機首部分に鳥がぶつかり、穴が開いたまま着陸した11管所属機
=18日、石垣空港(第11管区海上保安本部提供)

海保航空機 鳥と衝突し機首損傷

記事にもあるようにバードストライク自体はそこまで珍しいものではない。おりしも先日フジテレビ系で放送された映画「ハッピーフライト」をご覧になった方は、劇中のシーンでご存知だろう。

ただ、ここまでの損傷となると話は別だ。報道によっては「へこむ」と表現しているところもあるが、完全に突き刺さり、大きな破口部を生じている。

同機は戦列から離れ、工場で修理を受ける必要が出てくるだろう。この機体は同基地に所属するファルコン900と同様、尖閣諸島周辺海域をはじめとした東シナ海などの重要な哨戒任務を担っている。この「事故」で、尖閣諸島周辺の哨戒網に穴が出来かねない。

そう、これはもう「事故」なのだ。記事にもあるように調査官が派遣され事故として正式に認定された。

海保機に鳥が衝突、へこむ…航空事故と認定

 18日午後5時10分頃、東シナ海上で哨戒業務中だった海上保安庁の航空機(ボンバルディアDHC8―315型機、乗員9人)の機体に鳥が衝突した。約30分後に石垣空港に着陸、機体を確認したところ、機首付近に約20センチ四方の大きなへこみが確認されたため、国土交通省は航空事故と認定。



悪いことは重なるものでちょうど中国の海事局が同海域の哨戒強化を発表したのだった。


200カイリまで巡視範囲拡大 中国の海事局、東シナ海で

東シナ海を管轄する中国上海海事局幹部は今年の航空機による巡視活動について、日中中間線を越えて「中国の排他的経済水域(EEZ)の200カイリ(約370キロ)」まで巡視範囲を広げる方針を明らかにした。沖縄県・尖閣諸島や天然ガス田「白樺」(中国名・春暁)など日中間で係争となっている海域も対象となる。中国各紙が24日までに報じた。


中国海事局、200カイリまで巡視拡大へ

 中国メディアによりますと、東シナ海を管轄する中国上海海事局の幹部は、今年の航空機による巡視活動について、「争いのある海域」も範囲に含むと明らかにしたということです。

 上海海事局通航管理課の黄建偉課長は、中国のEEZを根拠に「沿岸から200カイリ、およそ370キロの範囲をカバーし、迅速な対応を目指す」としています。この範囲は日中中間線を越え、沖縄県の尖閣諸島や天然ガス田「白樺」などが含まれています。

 また晨暁光副局長は、日本と係争となっているこうした海域を航空機で「監視し、撮影する」としています。

 中国の海事局は日本の海上保安庁にあたる組織ですが、尖閣諸島周辺では去年から中国の軍用機が接近するケースも増えています。



もっとも、どの記事も触れていないが中国海事局は海保のカウンターパートといっても海難救助や海事行政の担当部局である。漁政局や海監総隊と異なり法執行能力は安全検査などに限定され海上警察権は行使できない。それこそ「監視し、撮影する」ことしかできないだろう。もっとも、これには別の問題もあるが・・・詳しいことは最近の尖閣諸島の動向を纏めたエントリで説明したい。


ちなみに、海保がボンバル300を最初に導入した際には愛称の公募で「あるばとろす」が最も多かった。アルバトロスは言うまでもなく「アホウドリ」のことである。だが、この鳥は嵐を呼ぶという伝承があり救難捜索機にはふさわしくないとして除外された。

嵐呼ぶ鳥なので…海保機の愛称、応募1位は選考外に(asahi.com 2008年11月28日)

 第3管区海上保安本部(横浜)は28日、新しい航空機の愛称を「みずなぎ」に 決めたと発表した。募集で最多の「あるばとろす」は選考から除外された。

 「あるばとろす」はアホウドリの英名。嵐を呼ぶ鳥との言い伝えがあり、「人命救助の 航空機に適さない」と判断された。前回の公募でも1位だったが「アホウ」が敬遠され、選外となった。

 海保の飛行機は鳥にちなんだ愛称が使われる。公募も続ける方針で、担当者は「次の募集では、事情を応募者に前もって伝えたい」。


118の日にアルバトロスからの手痛い「お返し」となったわけだ。





余談だが、「あるばとろす」ではなく「みずなぎ」と命名された同機は東日本大震災時には仙台空港に隣接するジャムコの工場で整備中で、津波により浸水被災し一時期復帰が危ぶまれた。だが、同工場や海保、航空局関係者の努力により奇跡の復活を遂げている。

関連エントリ:「復活の翼」ボンバル300・・・しかし気になる事故も




追記:「被災地」である二管からは118受理件数の内訳が公表された。有効通報の中には当ブログでも言及した震災当時の孤立した住民救出につながったものもある。

118番受理状況:11年、有効通報は全体の1.8% 2管本部、周知活動を強化 /宮城

 第2管区海上保安本部(塩釜市)は、海難などの緊急通報用電話番号「118」の11年の受理状況をまとめた。事故発生などを伝える有効通報が全体の1・8%にとどまるなどなお知名度不足だが、東日本大震災では孤立した被災者の救出につながった。2管本部では「118番の日」の今月18日を機に周知活動を強めている。

 有効通報のうちでは、震災発生の3月11日に102件、同12日に81件と全体の半数近くを占めた。12日には、約300人が孤立した女川町出島(いずしま)で、110番や119番もつながりにくい中で衛星電話から118番を受理し、自衛隊ヘリによる救出活動が行われた。

118番受理状況:青森海保、対応21件--昨年 /青森

 青森海上保安部は、海の事故や事件の緊急通報電話「118番」の昨年1年間の受理状況を発表した。対応した通報は21件(前年比2件減)、うち海難事故は8件(同4件減)、救助につながったのは5件(前年同数)だった。

 118番は青森海保が所属する第2管区海上保安本部(東北6県管轄)で一括受信し、いたずらなどを除く有効通報のみ同海保に送られる。同本部の11年の通報総数は2万2155件で前年より383件減。うち有効通報は1・8%の406件で、前年の0・8%、199件を大きく上回った。



関連エントリ:政治は「悪い」と「より悪い」のどちらかの選択とは言うが・・・「尖閣プレゼント」発言と「スマートフォン」発言

その時 何が(21)島を救った衛星電話(宮城・女川町の出島)

◎“細い糸”届いたSOS/孤立島民、ヘリで搬送

 宮城県女川町の離島・出島(いずしま)。巨大津波に襲われ、島民らが一時孤立する事態に陥った。外部との連絡が途絶え、不安の中で一夜を過ごした島民は、翌日午後には陸上自衛隊のヘリコプターで全員が石巻市に無事搬送された。震災直後の混乱の中での「スピード救出」。それを可能にしたのは、1台の衛星電話だった。

 今野さんは女川町や県の防災関係機関に次々と電話をかけた。だが、一向につながらない。少し考えて、ここは海の上だと気付いた。かけたのは海上保安庁の「118」。「救助要請ですか」。頼もしい声が耳に響いた。

 電話から約2時間後の午後1時ごろ、陸上自衛隊のヘリが島に降り立った。30人乗りの大型ヘリ2機が、島と石巻市総合運動公園との間を何度も往復した。全員を搬送し終えた時は午後5時を回っていた。

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tag : 海上保安庁 ボンバル300 EEZ 尖閣諸島 領海警備 中国 中国海事局 東日本大震災

2012-01-26 : 海上保安庁 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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