嘘と隠蔽と言いがかりが溢れる「友好と平和の海」

先日、東シナ海に炎が立ち上っていることが確認された。火災ではない。いわゆる「ガスフレア」である。

東シナ海ガス田「樫」から炎…中国が単独開発

 政府が中国政府と共同開発の協議対象にしている東シナ海のガス田「樫(かし)」(中国名・天外天)で、中国が単独開発を続けていることが3日、読売機から確認された。

 採掘施設には中国の国旗が掲げられ、パイプの先端から炎が常時数メートル噴き出しているのが見えている。

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上空から炎が確認された天然ガス田「樫」(中国名・天外天)の採掘現場
(東シナ海の日中中間線付近で、読売機から)=源幸正倫撮影


東シナ海のガス田で炎確認 中国側施設、既成事実化進む

 東シナ海に中国が設けた天然ガス田「樫(かし)」(中国名・天外天)の採掘施設で炎が上がっているのが1日、朝日新聞社機から確認された。日本が中国との排他的経済水域(EEZ)の境界とする「日中中間線」近くの中国側。日本の抗議にもかかわらず、中国による独自開発が進んでいる模様だ。

 鹿児島県・奄美大島から西に約430キロ。朝日新聞社機から見た樫は、海面に突き出たアーム状の先端部分から炎が噴き出し黒煙が上がっていた。樫の北側に位置する別の採掘施設に向かう途中、船体に「海洋石油683」と書かれた作業船の姿が確認された。

 藤村修官房長官は1日の記者会見で、一方的な開発は認められないとして、改めて中国側に抗議したことを明らかにした。

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アーム状の先端部分から炎を上げる天然ガス田「樫」
=1日、鹿児島県・奄美大島の西約430キロ、朝日新聞社機から、堀英治撮影

もっとも、中国がこれらガス田の開発を続けていることは公然の事実となっていた。「樫(天外天)」のガスフレアは2005年に既に海自P-3Cが確認していた。常時噴出しているということはその後、準備段階から本格生産段階に移行したということなのだろう。

「天外天」の煙突から炎 海自が空撮写真を公開(2005/9/19)

中国が東シナ海で開発中のガス田「天外天」について、海上自衛隊は20日、P3C哨戒機が19日に撮影した写真を公開した。掘削施設の煙突から「フレア」と呼ばれる炎が出ており、 日本側が生産開始を確認したとする根拠になったとみられる。 中国が付近でほかに開発中のガス田は「春暁」などがあるが、春暁でも掘削用のパイプが埋め込まれているのが確認されており、生産準備が始まっているとみられる。

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中国は、尖閣諸島衝突事件の前後にも「白樺(春暁)」の施設に掘削装置の搬入を行っていた。

ガス田にドリルパイプ 中国が掘削開始か 経産省見方

 東シナ海のガス田「白樺(しらかば)」(中国名・春暁)の施設に中国側が持ち込んだ機材について、経済産業省は24日、朝日新聞の取材に、掘削工具を海底に誘導するパイプの可能性が高いと明らかにした。同省は中国が掘削を開始しているとの見方を強めている。

 同省幹部によると、海面からの高さが30~40メートルある白樺の掘削用施設で、最高部(やぐら)の下方に掘削用の「ドリルパイプ」と呼ばれる機材のようなものが複数本、運び込まれ、立てかけられているのが確認された。ドリルパイプは長さが約10メートル。パイプ同士を連結させて、先端にはドリルなどの掘削用工具を取り付ける。これを海底へ届かせる。持ち込まれたのは、最近1カ月以内だという。

また、採掘を担当している企業幹部もその後、生産段階にあることを認めている。

中国、東シナ海ガス田は「生産段階」 企業幹部が認める

 CNOOC監査機関責任者であり、北京で開会中の全国人民代表大会(国会に相当)の代表である宋恩来・CNOOC南海西部公司党委員会元書記が、朝日新聞などに語った。

 宋氏は「春暁ガス田を我々はすでに開発し、生産をした。現在、すでに石油が出ている」とし、生産・掘削段階にあることを確認。「(日本との)争いの地域内であり、我々は協力することはできる。しかし、このガス田は自分たちの領土内にある。(日本は)今でも頻繁に邪魔をするが、我々は境界線上ですでに開始した。我々は作業を行った」と語った。

中国側は、共同開発の交渉が進もうが関係が悪化しようが自分たちのスケジュールに沿って着々と開発を進行させるということなのだろう。日本はこの事実に対して抗議するようだが、これには日本にも責任がある。

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Wikipediaより

中国にとって見れば、本来彼らが主張している沖縄トラフまで含めた大陸棚延長部分より内側、日本が主張する日中中間線の中国側において開発しているのであって、探査も資金投入もしていなかった日本との共同開発はそもそも考える必要はないのである。

日本が自分側の資源を守りたいと思うのなら、中国より先に手をつけるべきだったし、遅くとも中国が動き始めてからもはじめるべきだった。日本側も開発を進めていれば中国のほうから共同開発の申し出もあったかもしれないし、共同開発が無理だったとしても独自に資源を確保することが出来た。すくなくとも中国は日中中間線について(認めていないにもかかわらず)「配慮」しているのである。日本が日本側の海域において開発することを積極的に阻止したいのならば中間線を無視して開発できたはずである。

抗議や申し入れだけでは何の意味もない。相手からの譲歩など得られない。

東シナ海ガス田 中国が単独開発か

NHKは、今月26日、東シナ海の「日中中間線」付近にあるガス田「樫」を航空機で上空から撮影しました。中国が築いた採掘施設の先端からは、炎が吹き出しうっすらと黒い煙が上がっていることが分かります。また、映像を詳しく見ると、一部の区画では、作業員とみられる人の姿も確認できます。「樫」を含む海域について、日本政府は、平成20年6月、中国と共同開発に向けて協議を行うと発表しました。しかし、翌年の平成21年1月になって、「樫」の周辺の海面が茶色く濁るなど中国側が単独で開発を続けている疑いがあることが表面化しました。日本政府が「両国の合意を軽んずる行為だ」として抗議したのに対し、中国側は「開発作業を行うのは、中国固有の権利の行使だ」などと反論していました。今回、「樫」の施設から炎が出ているのが確認されたことについて、長年、技術者として石油・天然ガスの開発に携わってきた猪間明俊さんは「生産段階にあるのかどうか分からないが、炎や煙を見ると、採掘施設で採れた天然ガスを燃やしているとみられ、中国側が単独で開発を続けている可能性がある」と指摘しています。

藤村官房長官は、午後の記者会見で、「政府としては、一方的な開発は認められないという立場で、常に抗議や申し入れをしてきたところだ。日中両国が、東シナ海を平和と友好の海にすべく、具体的な協力を進めていこうという状況にあって、申し入れを行わなければならない事態が生じることは遺憾だ。NHKの取材が事実であれば、改めて抗議や申し入れをしなければならない」と述べました。

現代中国論が専門の横浜市立大学の矢吹晋名誉教授は「中国側のねらいは、資源の確保に加えて、中間線付近の海域に構造物を造って海軍がそれを守ることで、この海域の実効支配を拡大していくことにあるとみられる。日本としては、これを機会に、中国の真意を確かめるため対話を早急に再開する必要がある」と話しています。

これらのガス田施設を直接的に海軍が守るかといえば、それは疑問だ。

実際、海軍艦艇がガス田の周囲を航行している姿は度々目撃されているが、実際的にこれらの施設を守っているのは海監総隊のほうだろう。

尖閣諸島衝突事件の直後には、海上保安庁の動きを警戒して海監総隊の監視船が10隻以上もガス田周囲に集結するという今までにない事態がおきた。

尖閣諸島、ガス田周辺に中国調査船続々…10隻以上が示威活動(産経新聞 2010年9月28日)

尖閣諸島周辺での中国漁船衝突事件で、中国人船長が釈放された25日以降、中国の海洋調査船が、尖閣諸島や東シナ海のガス田開発地域周辺に集結していることが27日、分かった。

政府関係者によると、調査船は計10隻以上にのぼっている。海洋権益確保に向けた示威活動とみられる。日本の排他的経済水域(EEZ)内への侵入が懸念されることから、海上自衛隊の哨戒機などが警戒活動を強化している。

政府高官によると、中国の海洋調査船は26日ごろから東シナ海に集結しているという。今のところ日本のEEZ内には侵入していないものの、この高官は「これだけの数の調査船を同時に出してきたのは前代未聞だ」と指摘した。

ガス田周辺では約10隻の海洋調査船が確認された。海洋調査船は、掘削用のドリルのような機材を運び込んだことが確認された「白樺(しらかば)」(中国名・春暁)を含め、東シナ海にある4つのガス田すべての近くを航行しているという。

これらは調査船ではなく法執行権限を持つ監視船である。おそらく、海監51による海上保安庁測量船妨害が失敗に終わり、尖閣諸島の警備が強化されていることに呼応したものだろう。

さらに、海監総隊はこれらガス田のヘリポートを事実上の海上拠点として使用し、海監ヘリを展開させていた。護衛艦に度々接近した海監ヘリはここから飛び立っていたのだ。

そして、ついにこのガス田を管轄する東海総隊にヘリ搭載型監視船「海監50」が配備され運用が開始されたが、真っ先に向かった先はガス田「白樺」(春暁)周辺海域だった。

中国海軍は既に東シナ海・ガス田などより先、第一列島線の向こう側、外洋に向けて展開している。

中国海軍の艦艇4隻、宮古島付近の海域通過

 防衛省統合幕僚監部は3日、沖縄県・宮古島付近の海域で、太平洋に向かって進む中国海軍のフリゲート艦4隻を確認したと発表した。

 通過した海域は公海上だが、中国海軍はここ数年、同海域を通過し太平洋上で訓練を行うことを常態化させており、海自で監視を強化している。同省によると、同日午前9時頃、2隻が宮古島の北東約110キロの海域で、別の2隻が同島の北北東約130キロの地点で確認された。

中国海軍艦艇の動向について(統合幕僚監部)

2月3日(金)午前9時頃、海上自衛隊第5航空群「P-3C」(那覇)が、宮古島の北東約110kmの海域を東シナ海から太平洋に向けて南東進する中国海軍ジャンカイⅡ級フリゲート1隻及びジャンウェイⅡ級フリゲート1隻を確認した。

また、同時刻、宮古島の北北東約130kmの海域を東シナ海から太平洋に向けて南東進する中国海軍ジャンウェイⅠ級フリゲート1隻及びジャンウェイⅡ級フリゲート1隻を確認した。

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もちろんこの航行自体は、公海自由の原則に沿ったもので問題はない。軍艦である以上、排他的経済水域であっても公海と同様、通航することが出来る。

定例訓練、航行権あり=中国国防省

中国国防省報道官は3日、中国海軍の艦艇が沖縄本島と宮古島の間の海域を通過したことについて「艦艇は2月上旬、西太平洋海域に赴いて訓練を実施するが、年間計画で決まったものだ」とする談話を発表した。
 その上で「中国側は関連海域で航行の自由などの合法的な権利を有しており、国際法やしきたりにも合致している」と指摘した。

中国艦が宮古島付近通過 「国際法違反なし」官房長官

 藤村修官房長官は3日の記者会見で、中国海軍の艦艇4隻が同日、東シナ海から太平洋に向けて沖縄県宮古島付近を通過したと明らかにした。そのうえで「日本の領海に入ったことや国際法違反はない」と述べ、問題はないとの認識を示した。

中国海軍にとっての外洋行動の練度維持や示威行動であるとともに、日本にとっては彼らの展開能力や性能をうかがい知ることの出来る機会でもある。

もっともこの国ではその「機会」を生かすのも難しいかもしれない。

仙谷氏 中国漁船衝突事件の対応「すべて正しかった」と豪語

 民主党の仙谷由人政調会長代行は22日、大阪市内のホテルで講演し、平成22年9月の尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で、中国人船長を釈放したことや事件時の撮影映像を非公開とした対応について、「私はいまだに、あの時のやり方、やったこと、すべて正しかったと思っている」と述べた。

 仙谷氏はまた「外交関係、司法制度、海上警察権の行使、行政情報の公開のあり方、いずれの立場からも今の時点で批判をきちっとする人はいない。誰か本格的な論争を臨んでくるのがおれば『さあ来い』と思っている」とも述べた。

そりゃ、海上保安庁が逮捕したという事実、証拠物は公開できないという考え、検察が不起訴とした判断、個別に見れば、正しいのかもしれない。しかし、そられについて政治は何も責任を負わなかった。ただ、ひたすら海保と検察という「現場」に押し付けただけである。それを「全て正しい」「さあ来い」などとよく言えたものだ。そういうことは政治的判断・指揮権発動で「レアアースと邦人の安全」のために釈放させ、証拠物であっても「国民のために」公開してから言うべきものだ。少なくとも映像非公開の結果、不必要な映像流出事件を招き、海上保安庁から大量の処分者を出してしまった。また、未だに尖閣諸島には度々、「漁政」が現われ領海侵犯まで行い海上保安庁は緊張を強いられている。

批判も無視すれば存在しないのだろう。

もっとも、今になって批判しても無意味だということも民主党は自ら明らかにしている。

小沢氏、中国漁船衝突事件の政府対応を批判

 民主党の小沢一郎元代表は2日、国会内で開いた自らが会長を務める勉強会「新しい政策研究会」であいさつし、平成22年9月の尖閣諸島沖中国漁船衝突事件で逮捕した中国人船長を「検察判断」で釈放した当時の政府対応について「本当に政府の政治のあり方か」と批判した。また領海侵犯船の対応について「普通の国家なら拿捕(だほ)か、どうしても言うことを聞かなければ撃沈という話につながるが、そういう発想がまったくない」とも述べた。

いまさら「野戦軍司令官」が何を言う。もう1年以上経過している。なぜ当時、政府や民主党で強く言わなかったのか。それが政権与党の政治のあり方か。

では、野党はきちんとこの問題を追及できているのかといえば、そんなことは全くなかったりする。野党といっても民主党の前に政権を担っていた自民党のことである。彼らの責任も重い。

1月31日 衆議院予算委員会 町村信孝氏(自民) 1

よもや私は武力では来ないと思います。しかし今、識者が心配してるのは、何百という漁船が来て、民間の、本当は民間かどうか分からないけれど、一応民間を装った人があの尖閣に何百人上陸した時に、日本の法制で対処できないんですよ。

私どもは、たとえば当然警告をする、警告射撃をする。しかし、民間の船に対してそれを撃沈するという武力行使、実力行使はできないんですよ。

従って、私たちは領海警備法というものが必要だ、こういう主張をしているのでありますが、防衛省は平成13年11月の自衛隊法改正でもう十分だと、こう言っているんです。

防衛大臣、今私が申し上げたような事態が起こった時、どう対処されますか?


田中防衛大臣 ただ今提案をされると予定されております領海警備法につきましては、提案をされましたら真剣に検討を致したいと思います。

現在のところ、領土・領海の治安の維持につきましては、ご存知の通り、警察や海上保安庁が第一義的な対応の責任を有しているところでございます。これからご指摘のあるような事案がございましたら、警察あるいは海上保安庁との連携を取って自衛隊の訓練をいたしておるところでございますので、ま、自衛隊は警察機関では対処が不可能な場合等につきましては、治安出動や海上警備行動を発令して事態に対処をするという状況でございます。

町村 あの、大臣、提案があればというより僕は内閣として責任を持ってもらいたいということを言っているんです。それは警察やら海保は、特に自衛隊が出てきちゃいけないという例の権限争いが起きているんです。だけれども、それを乗り越えて、まさに政治判断で、大臣、これは新法を作らないと対処できないことは、もう法律的にはっきりしているんですから。

この言い回しでは、領海警備法とやらができれば、何百という民間船に対して自衛隊が撃沈できるようになると主張しているようにしか思えない。当然ながらそんなことは無理だ。

しかも、自衛隊が領海警備できないのは海保の権限争いのせいだという。どこまでふざけたことを言うのか。尖閣諸島では権限争いどころか海保巡視船と海自P-3Cが連絡を取り合って日夜警戒を行っているではないか。

そもそも自衛隊が領海(領域)警備をすれば万事解決するというのは幻想に過ぎない。もし法律が成立したとしても、運用上装備上解決しなければならない新たな問題は多数出てくる。

尖閣諸島問題や領海問題をここまで放置してきたのは、それこそ自民党政権に大きな責任があるのに、良くぞここまでいえたものだ。われわれには責任はない。民主党の対応と海保の権限に問題があるというだろう。



さて、中国が対立の海にしているのは東シナ海だけではない。尖閣諸島での中国漁船の違法操業が、日中間の摩擦のきっかけとなったように、黄海でも同様の違法操業が火種となっている。

そして共通しているのは、中国のほうがあくまでも被害者だと主張しているところだ。

中国漁民によって韓国海洋警察庁特攻隊員が殺害されたのも記憶に新しいが、その後も中国側はあくまで韓国側の取締に原因があるという主張を繰り返している。


今度は更に「無抵抗の」中国船員を暴行したとして非難攻勢が始まった。

無抵抗の中国漁船員を殴打との報道で、中国で韓国への非難の声

 中国浙江省の漁船「浙台漁運32066」号が1月17日午後3時ごろ、済州島以南の韓国の排他的経済水域(EEZ)で韓国海洋警察の取り調べを受けた際、海洋警察が汽笛や停船警告を出さずに強硬乗船し、違法操業をしたか否かの検査もせずに、13名の船員を殴打し、船長を含め3人が意識不明になったとの報道が1月31日、中国国内で報じられた。

 環球時報によれば、13名の船員全員が海洋警察から暴力を受け、1人の海洋警察隊員は警告射撃も行ったほか、船員は全員手錠をかけられたうえに殴る蹴るの暴行を受けたという。

  韓国側は、「中国漁船の船員が暴力で抵抗した」と発表したが、記事は「実際は、漁船が取り調べを受けた時、船長以外は全員寝ていた。海洋警察は上船して速やかに操舵(そうだ)室を抑え、船長を殴打した。ほかの船員は物音を聞いてから操舵室へ来たが、すべての過程において船員は暴力行為をしていない」と反論した。

  韓国海洋警察は通常、取り調べ時に過程を録画しているはずだが、中国の領事館が証拠と資料の提出を求めると、韓国海洋警察は提出を拒否したという。

  同報道に対して、中国のネットユーザーからは、「中国漁船が武装することを支持する」、「外交やその他の方法で制裁を加えるべき」などの意見のほか、怒りにまかせて韓国をののしるコメントが殺到した。

この報道に煽られ、中国漁船の抵抗、凶器の所持を正当化する声まで出てきている。彼らにすれば海洋警察官の殺害も中国漁民の当然の権利ということになるのだろうか。

当然のことながら韓国側はこの報道を否定。

中国漁船員殴打、韓国政府関係者が報道内容否定―中国

 中国メディアは浙江省所属の漁船「浙台漁運32066」が現地時間1月17日午後3時ごろ、韓国EEZ内で同国海洋警察に発見され、取り調べを受けたと伝えた。さらに、取り調べの際、韓国側は何の警告もなしに漁船に強行上船して船長を含む乗組員13人を殴打、3人が意識を失った、とした。警官による発砲もあったという。

  環球網はある韓国政府関係者と接触、関係者が報道内容について「韓国政府が把握している情報とは異なる」とコメントしたことを伝えた。

  韓国政府の認識では、漁船がEEZ内に進入した際に3度停船警告を発したが、逃げようとしたために強制的に停船させたとのことだ。また、中国メディアが「船長以外の船員はみな寝ていた。中国側は全く暴力を振るわなかった」としたことについても「全員操舵(そうだ)室に集まって抵抗の準備をしていた。拳銃を奪おうとする船員もいた」と見解の食い違いを見せた。

  政府関係者は「乗組員が寝ていたなら、なぜ警察が2人負傷するのだ」と語るとともに、警官の発砲に対して「警告のために空に向かって打ったもの。これは重要だ。中国の人は誤解しないでほしい」と理解を求めた。

今までの一連の中国漁船の事件から見るに、韓国側の主張がもっともなように思える。

まぁ、韓国側も海保に拿捕された際は「殴られた」「暴行を受けた」と主張しているのだが・・・少しはその気持ちが分かっていただけただろうか。

中国は尖閣諸島衝突事件の際も、船長が海上保安官に殴られたという主張を行っていた。


そして、中国側の報道はさらに取締強化で中国漁民が生活できないと訴える。そもそも違法操業するほうが悪いのである。訴えるべきは韓国側ではなく、きちんと管理指導できていない中国政府の側であろう。

韓国の取り締まり強化で、わが国の漁民たちは破産寸前=中国

 山東省の漁業会社によると、11年11月12日以降は中国漁船が次々と漁港へ帰還し、すでに船員たちも仕事がない状態となっている。韓国海洋警察の取り締まりが以前よりも厳しくなったことにより、韓国海域内での漁業許可証を持たない中国漁船は以前のように危険を冒すことができなくなったのだ。

  漁業会社の経営者は「燃料も高くなり、船員に払う給料も上昇している。魚が捕れなければ原価割れになるため、軽々しく漁にも行けない」と嘆いた。

  現在、黄海や渤海などの近海では食用になる魚はおらず、漁でとれる魚はすべて家畜の飼料として魚粉になるようなものばかりだ。しかもペルーから中国へ流れ込む安値の魚粉が中国産魚粉の価格を押し下げているため、価格は11年に比べて1000トンあたりで50万元(約603万円)も下落した。

  記事は「もしもこのままの状況が続くならば、12年に中国東沿岸部の漁業会社の多くは破産に追い込まれるだろう」と警告。山東省の漁業経営者も「もしも不漁が続くならば、銀行ローンは返済できないばかりか、船員に給料も払えず、われわれ経営者は夜逃げするか破産するかのどちらかだ」と述べた。

もっとも厳しい取締りで困窮しているのかと言えばそうでもない。むしろ、更に必死になって抵抗しているようだ。

昨年11月には、海洋警察警備船を漁船団で取り囲んで取締りを妨害した。その事件の裁判において実刑の判断が下された。当然であろう。

違法操業:中国人船長3人に実刑、拿捕に集団抗議で

昨年11月19日午前2時ごろ、済州道楸子島の北西12キロの沖合で、違法操業を行っていた中国漁船を拿捕(だほ)しようとした済州海洋警察の警備艦「1505鑑」を、仲間の中国漁船25隻と共に集団で包囲し脅威を与えた中国人船長3人に対し、実刑判決が下された。中国人船長らは当時、鉄パイプなどを振り回して海洋警察の取り締まりに激しく抵抗し、対応に当たった海洋警察官5人が凶器に当たるなどして骨折した。


 済州地方裁判所は29日、海洋警察の警備艦による違法操業取り締まりを妨害し、海洋警察官にけがを負わせたとして特殊公務執行妨害罪で起訴された中国人船長2人に対し、それぞれ懲役1年2月を言い渡した。同じ罪で起訴されたもう1人の中国人船長には懲役1年を言い渡した。

だが、この裁判で新たな事実が判明した。

実はこの漁船団の妨害によって、最初に検挙された漁船は逃げることに成功していたのである。そうした事実を海洋警察は隠蔽していた。

違法操業:海洋警察、拿捕した中国漁船奪われていた

海洋警察が昨年11月、違法操業の疑いがある中国漁船を拿捕(だほ)した際、仲間の中国漁船が集団で押し寄せて警察官らに対し暴力を振るった上、拿捕した漁船を奪い返していたことが分かった。さらに、海洋警察がこの事実を隠していたことも判明した。海洋警察はまた、拿捕した中国漁船に乗り込んだ海洋警察官5人が中国人船員から暴行を受け、漁船から撤収していた事実も、隠蔽(いんぺい)していた。


 海洋警察は昨年11月19日に「済州海洋警察署が済州島付近の韓国領海内で違法操業中だった中国漁船1隻を拿捕し、これに抵抗したほかの中国漁船25隻のうち2隻も追加で拿捕した」と発表した。海洋警察は当時、追加で拿捕した漁船2隻の船名は明らかにしたが、最初に拿捕した漁船については「船名は分からない」と説明していた。


 ところがこの発表内容は、海洋警察に不利な事実を故意に隠した虚偽の発表であることが、30日に明らかになった。

 拿捕された中国漁船の船長3人に懲役刑を宣告した判決文などによると、海洋警察は当時、中国漁船「魯栄漁2131」を最初に拿捕したが、現場に集まったほかの中国漁船に奪取された。海洋警察は、この事実を隠すため、続いて拿捕した中国漁船3隻のうち1隻を、最初に拿捕した漁船にすり替え報告したという。

さらに、船員たちの抵抗で重軽傷を負った海洋警察官についてもRHIBかた漁船へ乗り移った際の怪我だと虚偽の報告。

 こうした、隠蔽工作の裏には当時海洋警察が置かれていた厳しい状況があった。このときの様子を別の記事が詳しく描写している。

違法操業:拿捕漁船から逃げていた韓国の海洋警察官

昨年11月19日午前2時ごろ、済州海洋警察署の警備艦は、済州島北方の楸子島沖で、韓国の領海を侵犯し、違法操業中だった中国漁船約40隻を確認した。

 取り締まりに当たった警備艦「1505」は、午前5時40分、現場に出動し、底引き網漁船の「魯営漁2131号」(190トン)を拿捕(だほ)した。海洋警察は漁船に乗っていた中国人船員6人を逮捕し、警備艦に身柄を移し、済州港へと向かった。拿捕した漁船には海洋警察官10人が乗り込み、船長に済州港まで船を移動するよう指示した。

 拿捕作戦は成功したかに見えたが、午前6時半ごろ警備艦の周辺に仲間の中国漁船が集団で押し寄せ、状況が一変した。

 仲間の漁船が拿捕されたことを無線で知った中国漁船26隻が、警備艦と拿捕漁船の進路を妨害し始めたのだ。さらに中国漁船3隻からおのや鉄パイプで武装した船員数十人が拿捕された漁船に乗り移り、韓国の海洋警察官らに向かって無差別に武器を振り回した。これに対し、警察官らはりゅう弾発射器、閃光(せんこう)爆音弾、三段警棒で対抗したがかなわなかった。海洋警察は拳銃4丁を携帯していたが、後で問題化することを恐れ使用しなかった。結局、巡警(巡査に相当、30)が左腕を骨折する全治7週間の重傷を負い、4人が全治2週間のけがを負った。命の危険を感じた海洋警察官10人は拿捕した漁船を現場に放棄し、ゴムボートで警備艦へと脱出した。拿捕された中国漁船はそのまま逃走した。

 中国漁船の妨害行為はこれにとどまらなかった。午前6時40分から8時10分まで、中国漁船26隻は警備艦を約30キロにわたり追跡し、無線で「逮捕された中国人船員を釈放しろ」と要求した。これらの漁船は集団で警備艦の進路を妨害し、停船させようと試みた。

グレネードランチャーやフラッシュグレネード、伸縮警棒を使用したものの、当時の状況では銃器の使用にはまだためらいがあったようだ。もっともこの状況では拳銃で何とかできたかも不安になるが・・・警備船「1505」ということからも分かるとおり、やはりこの事件でも1500トンクラスの大型警備船と搭載艇で対応している。相手の漁船に直接接舷が可能な小型警備船艇を複数投入していれば、あるいは抵抗を抑えることも出来たかもしれない。だが、少なくとも韓国内では大型警備船の投入そのものは問題視されていないようだ。

 韓国海洋警察庁警備船「1505」の部隊は一時撤収したものの、応援要請を受けたほかの警備船艇及び航空機が集結。「二回戦」が始まった。

午前8時10分ごろ、警備艦から支援要請を受けたほかの警備艦14隻、ヘリコプター2機が済州港の北西約28キロの海域に到着した。

 警備艦と高速ゴムボート5隻は、中国漁船に対し第2次拿捕作戦を開始した。中国漁船は攻撃的に抵抗し、約1時間にわたり攻防が繰り広げられた。午前9時10分に海洋警察が漁船3隻の拿捕に成功すると、ほかの漁船は逃走を開始した。海洋警察による追跡は、漁船が午前10時50分に中国領海に逃げ切ったことで終了した。

 海洋警察は、違法操業を行った漁船1隻と集団で抵抗した漁船2隻の計3隻を拿捕したと発表した。しかし、海洋警察は当初拿捕した魯営漁2131号を奪い返され、同漁船に乗り移った海洋警察官が逃げるように現場から脱出した事実については公表しなかった。海洋警察は当時、「警察官5人が中国漁船に乗り移る過程で、中国人船員の抵抗により船に衝突し負傷した」と虚偽の発表を行っていた。

 済州海洋警察署の関係者は30日、「警察官が作戦遂行過程で中国人船員に暴行を受けた事実が明らかになれば、非難を受けると思い事実を隠した。最近は銃器(使用)を積極的に勧めているが、当時は警察官が銃器を使用する上で限界があった」と説明した。

これらの事実が、先に挙げた裁判の過程で明らかになったという。もっとも、妨害を行った漁船及びその船員は処罰なしで返還された。

 この事件が、海洋警察官殺傷事件の前月に起きていたのである。この事実がきちんと伝えられていれば、あの悲劇は避けられていたかもしれない。だが、この隠蔽には本庁も深く関わっていた。当初は現場から実際の状況が報告されていたのである。

違法操業:奪取事件、本庁も情報隠しに加担

昨年11月19日、済州海洋警察署(以下、済州海警)は、違法操業の疑いで拿捕(だほ)した中国漁船をほかの中国漁船に奪われ、その過程で警察官5人が集団暴行されて重軽傷を負った。この事実について海洋警察庁本庁は報告を受けて知っていたが、それを韓国国民に隠していたことが明らかになった。海洋警察庁は、上級機関の国土海洋部(省に相当)と大統領府(青瓦台)にも「最初に拿捕した中国漁船を奪取された」という報告をしていなかったことが確認された。

 海洋警察庁などによると、済州海警は昨年11月19日、済州道楸子島付近で中国漁船1隻を拿捕したが、警察官5人が暴行を受けて重軽傷を負い、拿捕した漁船も奪われた。済州海警は、当日中に8回にわたり、この事件を海洋警察庁に報告した。

 当時、済州海警の報告には「最初に拿捕した中国漁船『魯栄漁2131』に乗っていた警察官5人が、集団で押し寄せてきた中国漁船26隻の船員に暴行され、負傷した」「生命に危険を感じた警察官たちは、拿捕した漁船を捨てて撤収した」という内容が含まれていた。続いて済州海警は「警備艦艇12隻とヘリ2機の支援を受け、中国漁船3隻を拿捕した。3隻のうち2隻は船名が確認されたが、残る1隻は拿捕後に奪取された船かどうか、現在のところ確認不可能」と報告した。海洋警察庁は、この報告内容を上級機関の大統領府と国土海洋部に報告した。

 翌11月20日、済州海警は拿捕した漁船3隻を捜査する過程で、船名が分からなかった漁船は拿捕後に奪取された船ではないことを確認し、海洋警察庁に「最初の拿捕後に奪われた漁船は逃走したことが確認された」と報告した。ところが海洋警察庁は、この追加報告の内容を、大統領府など上級機関に報告しなかった。海洋警察庁の関係者は「捜査の過程で出てきた内容は、上部への報告の対象ではない」と語った。

 最終的に海洋警察庁が、「拿捕した漁船を奪われた」という事実と「警察官が暴行を受け重軽傷を負った」という事実を報告されたにもかかわらず、済州海警と共にこれを隠蔽(いんぺい)したため、事件はこの部分が抜けた状態でメデイアを通じ韓国国民に知られることとなった。牟康仁(モ・ガンイン)海洋警察庁長は31日「当時、報告に接し、作戦が指針の通り行われたことが分かり、大きな問題になる点はなかった。メディアに提供された報告資料には当時の状況が概略的に説明されており、これが隠蔽だとは考えなかった」と釈明した。

 一方、済州海警の隠蔽事件が報じられたことを受け、海洋警察官の間からは失望や怒りの反応が出ている。仁川地域で勤務するある海洋警察官は「済州海警が当時、中国漁船が武装して激しく暴れる様子を詳細に明らかにしていたら、政府レベルで対応策を整備しただろう。そうしていたら、1カ月後(昨年12月12日)に、仁川・小青島付近の海上で違法操業中国漁船を拿捕する際、李清好(イ・チョンホ)警査(巡査部長に相当)が中国人船長に刃物で刺され殉職する事件は起きなかったかもしれない」と語った。

現場の怒りは当然であろう。

彼らの苦労は並々ならないものがある。そうした苦労が積み重なったのか、新たなる「犠牲者」が出てしまった。直接的に中国漁民から攻撃された結果ではないが、そうした取締りの苦労と上層部の無理解が原因となったことは確かだろう。

海洋警察官が中国漁船取り締まり中に心臓麻痺で死亡 「過労」が原因か

違法操業をする中国漁船の取り締まりに取り掛かっていた海洋警察官が、警備艦で急性心筋梗塞で亡くなった。

31日午前1時半、全羅南道新安郡山面可居島(チョルラナムド・シンアングン・フクサンミョン・ガゴド)から、南西100キロの海上で、木浦(モクポ)海洋警察署所属の1509艦・機関長のラ・ホンチャン警部(53)が、艦艇・食堂の通路前で、胸の痛みを訴え、倒れたのを、パトロール中の同僚が見つけた。

職員らは、ラ警部を艦艇の医療室に移し、遠隔医療システムを利用し、木浦韓国病院の医療陣とテレビ電話をしながら心配蘇生術を行った後、ヘリで病院に運ばれたが亡くなった。

木浦海洋警察の関係者は、「故人は普段、元気だったが、違法操業取り締まりの活動が過労を招いたようだ」と話した。ラ警部は1983年、海上警察に入り、29年間、海上の治安業務に当たってきた。海洋警察は2月2日、告別式を行う予定だ。

これだけの被害・犠牲を出しているにもかかわらず、中国漁民を被害者として報じることの出来る中国メディア、中国漁民の安全を要求できる中国当局には、分かっていても改めてあきれるばかりだ。


こうした「言いがかり」は何も、漁船問題だけではない。


先日、海賊などの海上治安対策で海保のファルコン900がフィリピンに派遣されたことを紹介した。

写真記事 - 日刊まにら新聞

image.jpg
哨戒機「ちゅらわし」でマニラ空港に到着した第11管区海上保安本部の第11管区海上保安本部の檜垣次長(右)ら
=30日午後0時15分ごろ、首都圏パサイ市の運輸通信省・沿岸警備隊格納庫前で写す[2012年1月31日]

これについて、いきなり中国メディアが反応を示したのである。曰く「南シナ問題への介入」だと。

日本海上保安庁の航空機がマニラに到着 南中国海問題に介入

 日本の第11管区海上保安庁の航空機が1月30日、フィリピンのマニラ国際空港に到着した。海賊対策など「南中国海の安全」をめぐり、フィリピン沿岸警備隊と協力強化を図る。中国網日本語版(チャイナネット)はこのほど、「日本が南シナ海問題に介入」と報じた。

これには、驚くというよりもあきれるほかない。というのも海上保安庁がフィリピンに派遣されるのはこれが初めてのことではない・・・どころか毎年のように行っていることだからである。

そもそもフィリピン沿岸警備隊は海上保安庁(とJICA)の支援の下で独立した組織だ。言うまでもないが、尖閣諸島衝突事件や最近の南シナ海問題より以前である。

JICA Knowledge Site - プロジェクト情報 - プロジェクト基本情報

案件名(和):フィリピン海上保安教育・人材育成管理システム開発プロジェクト
協力期間 :2008年 01月 07日 ~ 2013年 01月 06日


フィリピン国において、海上輸送は主要な交通手段であるが、天災・人為的災害、密輸その他の不法行為、テロ・海賊行為、及び油流出事故等の問題を抱えている。かかる海上保安上の課題に対処するため、1974年海軍にフィリピン沿岸警備隊(PCG)が設置され、1998年に大統領府、同年運輸通信省に移管された。この移管により、海軍が実施していた教育・訓練業務がPCG自身の業務となり、PCGは、研修施設、機材、カリキュラム、指導員等の不備・不足という課題に直面した。以上の背景の下、フィリピン国政府の要請に基づき、2002年7月から5年間を協力期間として「海上保安人材育成プロジェクト」(以下「前プロジェクト」)が実施された。前プロジェクトでは海難救助、海洋環境保全・油防除、航行安全、海上法令励行の4分野で教育訓練やセミナーを実施し、それらを既存のシラバス、カリキュラムに組み込んでいくとともに、基礎教育の拡充、専任教官制度の創設等を行ってきた。しかしながら、PCG職員の職務遂行能力水準を更に向上させるには課題が多く残されており、前プロジェクトの終了時評価(2006年10月)において、専任教官制度の創設に加え、中・長期的な課題として法令励行及び基礎教育の分野における継続的な教育訓練内容の拡充が指摘された。また、専任教官制度に関しては、包括的・継続的教育・訓練戦略の開発が必要とされている。

国内支援体制:
・海上保安庁
・2009年10月より2~3ヶ月に1回、フィリピン側とテレビ会議を開催し、専門家、海上保安庁、フィリピン事務所、JICA本部で進捗状況を共有している。

関連する援助活動

(1)我が国の援助活動 :
・技術協力プロジェクト「海上保安人材育成」(2002年7月~2007年6月):
・個別専門家「海上保安行政」(2006年12月~2008年12月)
・無償資金協力「海上保安のためのPCG通信システム強化」(2007年7月E/N、2009年3月完了)


フィリピン海上保安教育・人材育成管理システム開発プロジェクトへの専門家派遣について

フィリピン海上保安教育・人材育成管理システム開発プロジェクトの概要

 平成14年7月から5年間を協力期間とした技術協力プロジェクト「フィリピン海上保安人材育成プロジェクト」(以下「前プロジェクト」)が平成19年6月末まで実施された。

 前プロジェクトは海難救助、海洋環境保全・油防除、航行安全、海上法令執行の4分野で教育訓練やセミナーを実施し、それらを既存のシラバス、カリキュラムに組み込んでいくとともに、基礎教育の拡充、専任教官制度の創設等を行ってきた。しかしながら、フィリピンコーストガード職員の職務遂行能力水準を更に向上させるには課題が多く残されており、前プロジェクトの終了時評価(平成18年10月)において、専任教官制度の創設に加え、中・長期的な課題として、海上法令執行及び基礎教育の分野における継続的な教育訓練内容の拡充が指摘された。

 専任教官制度に関しては、包括的かつ継続的な教育訓練戦略の開発が必要であり、本プロジェクトはフィリピンコーストガードの教育システムを強化し、組織の合理化を支援し、船上訓練・海上警備を重視したカリキュラム編成の策定支援等、前プロジェクトを補完し、教育・訓練システムの更なる強化を目的としてフィリピン政府から要請されたものである。

海上保安庁、フィリピン沿岸警備隊と海賊対策合同訓練(2009年7月9日 AFP)

フィリピンのマニラ湾(Manila bay)で9日、日本の海上保安庁とフィリピン沿岸警備隊が海賊対策の合同訓練を行った。訓練中、フィリピンの隊員2人が足の骨を折るけがをしたが、命に別条はないという。訓練に参加している海上保安庁の巡視船「みずほ(Mizuho)」は10日にフィリピンを離れ、インドネシアとの合同訓練に向かう。

フィリピン海上保安人材育成(ODA民間モニター報告)

 群島国家フィリピンの周辺海域では、毎年多数の海難事故が発生し、貴重な人命・財産が失われているが、海難救助体制が整備されていないため、死亡者・行方不明者数が極めて多い。また大型タンカーの油流出事故による環境汚染や、海賊行為や薬物の洋上取引等の違法行為も多発しており、沿岸警備隊(Philippine Coast Guard)の対処能力の強化が急務となっている。
 しかし、海軍の一部隊であった沿岸警備隊は、1998年に運輸通信省傘下の機関として海難事故防止・救助活動、海上防災活動、海上犯罪警備活動に従事することとなったものの、職員全員が軍出身者であり、新しい任務を適切に遂行できる知識と技能を有していない。
 このため、フィリピン沿岸警備隊の業務遂行能力が向上するように、人材の育成を早急に進める技術協力プロジェクトが実施されている。

海保の支援は既に10年にも渡るが、依然としてフィリピン沿岸警備隊の体制は十分というには程遠く、今後も継続的な支援が必要だろう。



関連エントリ:海保、フィリピン海賊対策合同訓練(動画追加)
SATマガジン・コンバットマガジン・5月号海保関連記事
【SOG/ATU】SSTクローニングの大失態?【フィリピン沿岸警備隊】


中国の南シナ問題に日本が介入したのではない。日本とフィリピンが協力している南シナ海に中国が土足で上がりこんでいるのである。

 もっとも、これが言いがかりに近いことは中国政府が何の公式な反応を示していないことからも明らかだ。こんなことを外交部の報道官に言わせたら、国際社会の笑いものである。中国自身、日本やフィリピンと同様にアジアの海賊対策の国際的枠組みReCAAPの参加国である。こうした取り組みは当然、快く思ってないにしろ知っているだろう。

 だが、無知な中国メディアと侮っていることも出来ない。韓国海洋警察の取締問題のように、過激な主張がはびこり、それが政府の圧力となる可能性もある。また、政府自身もそうした国民の加熱を、都合のいいきっかけとすることもできるのだ。



 しかし、インドにしろベトナムにしろフィリピンにしろ、海保が早くから関係を持っているにもかかわらず対中政策として日本政府が注目することの遅いこと・・・





追記:中国メディアは専門家の言葉を引用する形でさらに韓国を非難し続けている。韓国海洋警察の暴力性こそ問題があるとまで言ってのけているのだ。

韓国海洋警察は国民を扇動、「わが漁民を賊よばわり」=中国

中国のある専門家は「韓国政府は海洋警察の暴力行為に肩を持つべきではない。彼らは韓国の国民感情を扇動している」と述べた。中国メディアの環球網は3日付で「賊が賊よばわり」と報じた。

 遼寧社会科学院研究員の呂主任は、「中国外交部は韓国政府にこれまで何度も韓国海洋警察の道義的な対応を求めてきたのに、このような暴力事件を起こすとは非常に悪辣(あくらつ)である。韓国側は現場のビデオ映像を公表せず、事実をわい曲している」と主張。

  中国漁民の抵抗により韓国警察も負傷したという韓国メディアに対しては、「韓国側はそのように演じているだけだ。韓国海洋警察はそもそも暴力的であり、中国漁民をしたい放題に殴打してから被害者のように振舞っている」と非難。このようにして「韓国の国民感情を煽り、同情を得ようとしている」と指摘した。

  さらに呂主任は「中韓の国交正常化20周年である年に、このような事件が起きるとは心が痛む。この事件は両国の経済や文化の交流に影響を与えるだろう。韓国政府はこうした影響を甘く見ることなく、事実をわい曲して海洋警察の暴力行為に肩を持つべきではない」と警告した。

被害者のように振舞っているのは、誰の目から見えても中国漁民のほうだろう。それこそ「賊」以外の何者でもない。そもそも違法操業を繰り返し起こさなければこのような問題は起きていないのだ。韓国海洋警察庁に対し「悪辣」「そもそも暴力的」とまでいうとは、いったい何の専門家なのだろう。先に述べた記事のように韓国警察庁はむしろ今迄被害を「不祥事」として隠蔽する傾向にあった。中国漁民の抵抗がより詳しく報道されることになったのは、海洋警察官に犠牲者が出てからである。

しかし、あくまで中国のこの専門家とやらは殺傷事件はあくまで偶然の産物であって、韓国国民や政府は悪質で暴力的な海洋警察の事実歪曲に騙されるべきではないという。

ここまで来るとなにやら笑いがこみ上げてくる。
だが、いずれこの非難が海上保安庁に対しても行われないという保証はない。




さらに追記:さすがに中国当局は上記の「専門家」の見方と異なり、自国漁船の管理(罰則)強化に乗り出したようだ。

不法操業漁船に対する管理強化を韓国に伝達=中国

 韓国外交通商部の高官によると、中国は先月18日に在中韓国大使館に送った書簡を通じ、不法操業漁船に対する措置について説明したという。

 中国は、韓国水域で不法操業する漁船に対する管理強化と違反漁船に対する罰則強化を行う。また、不法操業漁船が多い遼寧省と山東省に調査監督チームを派遣するなどして漁船の指導・監督にあたるという。

 外交通商部は両国の局長級が出席する協議で不法操業問題を取り扱うことを中国側に提案したという。

中国、処罰強化と韓国に連絡 漁船不法操業で

 中国側は1月18日の公文で、韓国近海に毎日指導船を出すなどして監督を強化していると説明。昨年の大みそかには、韓国側に拿捕された後、帰国した3隻の漁船の漁具や水揚げを没収、罰金10万元(約120万円)を科した上で、この処罰について広く漁業関係者らに知らせたと強調しているという。

もっとも、「韓国近海に毎日指導船を出す」ということはとりもなおさず、「漁政」が展開し「常態化」していることであり、中国政府の関与が強まることでもある。今後韓国政府がどこまで主導権を握ることができるかが注目される。

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tag : 海上保安庁 中国 領海警備 EEZ 東シナ海 ガス田 共同開発 尖閣諸島 韓国 海洋警察庁

2012-02-05 : 尖閣諸島問題 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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